全日本大学駅伝、出場チームの10000m平均タイムは 個人では27分台が10人超
11月3日に開催される第56回全日本大学駅伝。10月9日締め切りで提出されたチームエントリー時の選手の申告タイムから10000mの平均タイムを算出すると、トップは國學院大學だった。10月の出雲駅伝に続いて今シーズンの学生3大駅伝「二冠目」なるか。
タイムはチームエントリーメンバー16人中、5000mを申告した選手を除き、10000mのタイムを持つ選手の平均で、1000分の1秒以下は切り捨て。また、留学生が2人いる場合は速い方のタイムで算出する。丸括弧内は、昨年のエントリー時の平均タイム。
10000mの平均タイム、最速は國學院大學
平均が28分台のチーム
國學院大學 28分36秒86(28分57秒85)
駒澤大学 28分41秒09(29分00秒28)
中央大学 28分44秒10(28分44秒13)
創価大学 28分47秒28(29分01秒68)
大東文化大学 28分50秒29(29分58秒28)
青山学院大学 28分54秒10(28分55秒44)
全27チーム中、10000mの平均タイムが最も速かった國學院大學は、27分台のタイムを持つ主将の平林清澄(4年、美方)をはじめ、28分台以下の選手が16人中12人を占める。昨年からは20秒以上もタイムがよくなり、チームの充実ぶりをうかがわせる。
2番手の駒澤大学は16人中、10000mのタイムを持つのが10人と少ない。佐藤圭汰(3年、洛南)、篠原倖太朗(4年、富里)の2人が27分台をマークしており、大学入学後に初めて10000mのレースに出場した主力の山川拓馬(3年、上伊那農業)が7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会で28分36秒98をマーク。全体の平均を押し上げた。3番手の中央大学は、スピードランナーの溜池一太(3年、洛南)が7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ網走大会で27分台ランナーの仲間入り。中大記録を更新した。
平均が29分台のチーム
東京国際大学 29分00秒42(29分25秒56)
東海大学 29分05秒30(28分59秒12)
東洋大学 29分06秒87(29分17秒68)
日本体育大学 29分10秒17
帝京大学 29分10秒63(29分24秒56)
城西大学 29分13秒67(29分18秒90)
早稲田大学 29分19秒65(29分24秒01)
立教大学 29分33秒59
神奈川大学 29分39秒02
日本学連選抜 29分44秒89(29分47秒34)
京都産業大学 29分57秒56
全日本大学駅伝に出場する関東地区の大学はすべて、チームメンバーの平均タイムが29分以下になっている。京都産業大学は関東地区以外で唯一、平均が29分台に。エースの小嶋郁依斗(4年、滋賀学園)と中村光稀(4年、和歌山北)を中心に、30分を下回るタイムを持つ選手が7人いる。日本学連選抜は亜細亜大学の片川祐大(4年、報徳学園)や筑波大学の金子佑太朗(4年、横浜翠嵐)など、28分台ランナーが4人いる。
平均タイムが30分以降のチーム
立命館大学 30分19秒66(30分38秒93)
関西大学 30分22秒34(30分44秒16)
東海学連選抜 30分39秒93(30分21秒91)
大阪経済大学 30分45秒96(30分34秒21)
皇學館大学 30分51秒20
札幌学院大学 31分11秒77(31分15秒76)
新潟大学 31分30秒92(31分49秒37)
岡山大学 32分15秒19
東北大学 32分22秒12
鹿児島大学 32分25秒49(31分48秒91)
上位8名平均は関東の全15校が28分台
全日本大学駅伝は8区間で争われるため、実際に走るのは各チーム8人。そこで上位8人の平均タイムも算出した。
8人平均が28分台のチーム
國學院大學 28分16秒60(28分32秒37)
創価大学 28分25秒44(28分31秒04)
大東文化大学 28分27秒84(28分41秒72)
中央大学 28分28秒05(28分23秒94)
青山学院大学 28分31秒28(28分31秒42)
東京国際大学 28分32秒08(28分47秒33)
駒澤大学 28分32秒32(28分30秒13)
東海大学 28分33秒45(28分37秒92)
東洋大学 28分33秒65(28分51秒48)
城西大学 28分38秒34(28分50秒67)
早稲田大学 28分46秒41(28分54秒97)
帝京大学 28分51秒28(28分59秒18)
日本体育大学 28分51秒38
神奈川大学 28分54秒96
立教大学 28分59秒72
8人平均でも最速となったのも國學院大學で、28分16秒60。出場レースで「勝ちきる」ことをめざしてきた結果がタイムとしても表れている。創価大学、大東文化大学、中央大学と続き、シード校を含めて関東地区から出場する全15チームが名を連ねた。
8人平均が29分台のチーム
日本学連選抜 29分12秒98(29分08秒11)
京都産業大学 29分27秒86
立命館大学 29分44秒25(29分44秒93)
8人平均が30分台以降のチーム
関西大学 30分01秒07(30分06秒79)
大阪経済大学 30分12秒06(29分58秒26)
東海学連選抜 30分20秒23(30分01秒44)
皇學館大學 30分22秒29
札幌学院大学 30分22秒93(30分30秒97)
新潟大学 30分46秒63(31分13秒95)
岡山大学 31分16秒44
鹿児島大学 31分16秒48(30分59秒03)
東北大学 32分09秒44
今年は国立大学として新潟大学、岡山大学、鹿児島大学、東北大学の4校が出場。お互いにライバル意識を持ちながら、地元の枠を増やすための戦いも熱を帯びそうだ。中でも青山学院大学から編入した石鍋颯一(4年、鎌倉学園)がチームを引っ張る岡山大学の走りが注目される。
10000m上位10選手(留学生2人の場合も含む)
東京国際大学・リチャード・エティーリ(2年、シル)
27分06秒88
駒澤大学・佐藤圭汰(3年、洛南)
27分28秒50
駒澤大学・篠原倖太朗(4年、富里)
27分35秒05
城西大学・ヴィクター・キムタイ(3年、マウ)
27分41秒04
創価大学・スティーブン・ムチーニ(2年、ミクユニ)
27分41秒52
東京国際大学・アモス・ベット(2年、セントピーターズイテン)
27分48秒00
青山学院大学・黒田朝日(3年、玉野光南)
27分52秒02
中央大学・溜池一太(3年、洛南)
27分52秒38
國學院大學・平林清澄(4年、美方)
27分55秒15
早稲田大学・石塚陽士(4年、早稲田実業)
27分58秒53
持ちタイムのトップは日本学生記録を持つ東京国際大学のリチャード・エティーリ。2、3番手には、留学生を抑えて大会4連覇中の駒澤大学から佐藤圭汰と篠原倖太朗が入った。今年は27分台ランナーが増え、10傑に入った全員が27分台という結果になった。