陸上・駅伝

國學院大・土方英和、箱根2区の区間賞まで駆け抜ける

積極的に勝負したが、力不足を実感したという土方

兵庫リレーカーニバル 男子グランプリ10000m

4月21日@ユニバー記念競技場 
9位(日本人学生3位) 土方英和(國學院大學4年)29分7秒71

レース後、地べたに座って着替えようとしていた國學院大の土方英和(ひじかた、埼玉栄)に話しかけると、心底悔しそうな顔をしていた。

最後に引き離された

「状態も悪くなかったんで、積極的に勝負してタイムをとりにいこうと思ってました。勝ってユニバーシアードの代表を決めたかったんですけど、思った以上に体がキツくなってしまって。2000mぐらいで『速いな』というのを感じてしまって、無理に付いていったら、あとは崩れてしまうんで、下がったところから自分のリズムで、という気持ちでいったんですけど、後ろの集団に追いつかれたときに付けなかったところが、まだまだ自分の力が足りないと感じたところでした」。理想的な取材対象だ。しっかり自分の言葉でレース展開を振り返ってくれた。

全体の9位で日本人学生の3番目。最終盤で、同じ集団にいた東洋大3年の西山和弥(東農大二)と城西大4年の荻久保寛也(三郷工業技術)に置いていかれた。

ラストスパートで苦しそうな顔を見せる

今年の箱根駅伝で國學院は過去最高の総合7位に入った。土方は2区で区間7位。同学年の浦野雄平(富山商)がハイレベルな闘いとなった5区の区間賞争いを制し、区間新記録を打ち立てた。往路が3位、復路が12位での総合7位だった。

箱根の総合3位が目標

新チームは箱根の総合3位を目標に動き出した。
3月の日本学生ハーフマラソン選手権では土方が國學院記録に並ぶ62分2秒で4位、浦野が5位と好調ぶりを示し、4月上旬の記録会で浦野が5000mを13分52秒80で走り、國學院新記録を打ち立てた。「浦野だったり、下級生なら藤木(宏太、2年、北海道栄)だったりっていうのが力があるので、普段から気は抜けないという気持ちでやってます。いまは中間層のところが課題で、その人たちの競技レベルをどうやって上げるかってことに取り組んでます」。土方の語り口がアツくなってきた。

狙うは自己ベスト、そして2020年の箱根駅伝総合3位。新しい挑戦が始まる

トップ層の切磋琢磨と中間層の引き上げで、箱根の総合3位を狙う。「いまの力だとまだまだ及ばないんですけど、トラックシーズンで自己ベストを出して、夏の走り込みでレベルアップして、上の大学を倒したいと思ってます」。自身は箱根で2区の区間賞を目指す。
土方のラストイヤーは、國學院の歴史を大きく変える1年になるだろうか。

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