駒澤・田澤廉、インカレ10000mで日本人トップの4位 世界を見据え留学生と勝負
第89回日本学生陸上競技対校選手権大会
9月11日@新潟・デンカビッグスワンスタジアム
男子10000m決勝
1位 ジェームズ・ブヌカ(駿河台大3年)28分05秒66
2位 フィリップ・ムルワ(創価大2年)28分06秒52
3位 レダマ・キサイサ(桜美林大4年)28分14秒13
4位 田澤廉(駒澤大2年)28分22秒48
5位 西山和弥(東洋大4年)28分43秒17
6位 藤木宏太(國學院大3年)28分55秒70
日本インカレ初日の9月11日、男子10000m決勝が行われ、ジェームズ・ブヌカ(駿河台大3年)がフィリップ・ムルワ(創価大2年)とのラスト勝負を制し、28分05秒66で優勝した。レダマ・キサイサ(桜美林大4年)も加えた留学生の先頭争いにひとり、勝負を挑み続けた駒澤大学の田澤廉(2年、青森山田)は28分22秒48をマークし、日本人トップの4位だった。
留学生のトップ集団に田澤ひとりが挑み続け
レースは当初、レダマ・キサイサが引っ張る留学生の集団に田澤と塩澤稀夕(東海大4年、伊賀白鳳)、手嶋杏丞(明治大3年、宮崎日大)が食らいつくという展開だった。田澤の前を走っていた塩澤が4000mを過ぎたところで遅れ始めると、田澤は塩澤を抜き、そのまま留学生の後ろへ。1000mを2分50秒前後で刻む留学生たちのペースに田澤もついていくが、8000m手前で差が開いてしまう。最後は一人旅となったが、5位に上がってきた西山和弥(東洋大4年、東農大第二)に20秒以上も差をつけての日本人トップだった。ゴール直後は苦しさからうずくまっていたものの、西山がゴールすると笑顔で握手を交わし、トラックを後にした。
田澤「留学生に勝てないと日本選手権を勝ち取れない」
4位 田澤廉
「まずはこのコロナの大変な中、開催していただけて感謝しています。ありがとうございます。今回、留学生にいかについていって勝負できるかという大八木弘明監督との目標がありました。留学生に勝てないと日本選手権を勝ち取れないと思っていて、後半、留学生と競うレースを展開したかったので、結果は4番だったんですけど、自分としてはいい感覚はつかめたと思います。日本人トップをとるのは当たり前だと思っていたのでそのうれしさは特になくて、留学生を倒して表彰台に立つというのが見えていたので、悔しい方が大きいですね。レースの内容は10点満点中、7点ぐらい。途中、留学生についていったところで、あそこで日本人について日本人トップをとるという確実なレースではなく、攻めるレースをしたかったので、それはよかったなと思います」
西山「大迫傑さんとの合宿で調子を上げられた」
5位 西山和弥
「狙いとしては28分40秒ぐらいをターゲットタイムにおいていて、5000mを14分20秒ぐらいで通過してから後半粘ろうと思っていたんですが、5000mを通過して一人旅になってしまって、結果的に少し余裕があったので、前の集団に食らいついた方がよかったのかなというのが反省です。昨年、自分は股関節のけがをしてすべてのレースが間に合わせでなんとか走っていて、自信もすごく失っていたんですけど、コロナの期間で監督と打ち合わせしてリハビリに専念して、しっかりと強い走りをするためにこの期間を使っていました。やはり調子もすごく落ちていたんですけど、大迫傑さんとの『Sugar Elite』の合宿でかなり調子を上げることができたのかなと思います」
藤木「合宿の疲労が残っている中、最低限なんとか粘れた」
6位 藤木宏太
「かなり合宿の疲労が残っている中、レースに出させてもらったんですけど、最低限なんとか粘れたなという感じです。タイムはともかく、日本人3番をターゲットをおいていて、余裕があればどんどん前に挑戦していこうと思っていたんですけど、実際はギリギリ粘る感じになりました。とにかく粘るということになってしまったので、次のレースがあれば守りに入らず攻めていきたいなと思いました」