陸上・駅伝

連載:NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

「女は富士山」! 西村菜那子が富士山女子駅伝で見た、襷に込められた魂の走り

今年もみなさんとたくさん陸上のことを語っていきたいと思います!よろしくお願いいたします!(ポートレート撮影・斎藤大輔)

「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。今回は、昨年12月30日に開催された富士山女子駅伝で、西村さんが副音声を務めたときのことについて語ってくれました!

富士山女子駅伝の副音声を担当しました!

あけましておめでとうございます!!

昨年は私のコラムを読んでくださり本当にありがとうございました。今年も皆様と一緒に陸上を楽しんでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

年末年始に立て続いた駅伝は大いに盛り上がりを見せましたが、今回もありがたいことに12月30日に開催された富士山女子駅伝の副音声を担当しました。さらに今回は沿道での応援が自粛ということで、テレビとSNSで応援を活性化させる目的としてSNS配信企画にも参加させていただきました。

私と同い年なのにすでに大学女子駅伝のレジェンドである立命館大学OG・佐藤成葉選手(資生堂)と、お笑い芸人のゆりやんレトリィバァさんとご一緒したのですが、佐藤選手からの駅伝秘話や、ゆりやんさんの拾いきれないくらいの面白いボケが私はとても楽しくて、本当に幸せな時間でした。プロランナーの神野大地選手(青山学院大~セルソース)も参加予定でしたが、残念ながら体調不良のため欠席に。しかし神野選手もTwitter上で私たちのお手伝いをしてくださり、無事に終了することができました。

佐藤成葉さんは2019年のインカレでは5000m、10000mの2冠を達成した超実力者です!(撮影・藤井みさ)

SNS配信の様子はフジテレビSPORTSさんのYouTubeチャンネルでご覧になれますので、ぜひチェックしてみてください!

圧倒的な強さを見せた名城大学!

名城大学が大会新記録をマークし、優勝を勝ち取った今大会。7区間中4人が区間賞。総合結果も大会新記録のタイムを樹立するなど、まさに圧巻の優勝でした。しかし、名城大学の今大会目標は“全区間で区間賞の完全優勝”。そのため優勝インタビューでは少し悔しい表情を浮かべている選手が印象に残りました。

中でも4年生でエースの加世田梨花選手(成田)は、区間3位で涙を流す姿も。加世田選手は入学当初から名城大学の中心で活躍してきた選手です。しかしけがに苦しんだ時期もあり、次々と強い後輩が入学してきてプレッシャーを感じたこともあったと思います。そういった中でラストの4年生、キャプテンとして挑んだ今大会。区間順位は目指していた記録に届かなかったかもしれませんが、それでも加世田選手がチームに残していった功績はとても大きいものであることは間違いありません。

名城大学は今回の7区間で、4年生が加世田選手のみ。つまり6名もの選手が来年度も残ることになります。経験豊富なメンバー達がまた最強チームを作り上げていくことでしょう。今年の年末も、より一層強くなった名城大学が見られそうです。

優勝した名城大学ですが、さらに強さを求める姿が印象的でした!

大東文化、立命館……気になった選手たち

準優勝は3大会連続で大東文化大学でした。エース区間の5区では鈴木優花選手(3年、大曲)が区間賞。この大会が学生ラスト駅伝という関谷夏希選手(院1年、市立船橋)が6区で2位。アンカーの山賀瑞穂選手(2年、埼玉栄)も順位を落とすことなく、後半追い上げ型でゴールをする形となりました。

今回、副音声チームは区間賞を獲得した選手と電話で繋いで、お話を伺える時間があったのですが、鈴木選手も走り終えて疲れている中、快くインタビューを受けてくださいました。来年度のキャプテンとして鈴木選手がまとめあげる大東文化大学悲願の初優勝も期待しながら、引き続き応援していきたいと思います。

3位には立命館大学。中でも5区の中田美優選手(4年、三木)の区間2位の力走にOGである佐藤選手はとても感動している様子でした。中田選手は先ほどもお話をした大東文化大学の鈴木選手に6km過ぎで追いつかれ、抜かされたものの、驚異の粘りを見せ、大きく離されることなくついていきました。この中田選手の力強い走りを見て、佐藤選手は「トラックタイムで言うと断然鈴木選手の方が速い。けれどきちんと離されず粘っていることが本当に頑張っている証拠」と称賛していました。

駅伝は順位予想にトラックタイムが参考にされることがありますが、トラックタイムが全てではなく駅伝だからこそ発揮されるパワーがあります。襷(たすき)に込められたパワーを発揮した中田選手はまさに魂の走りでした。

そして佐藤選手からお聞きしたのですが、立命館大学の襷はなんとマネージャーさんの刺繍によって完成される完全手作りのものとのこと。京都産業大学は男女で一本の襷を使用していたり、松山大学では襷に全員のメッセージが書かれていたりと、駅伝の襷には各校で様々な特色があります。駅伝を見る際には襷にも注目してみてくださいね。

改めてびっくり! 区間エントリー事情は……

今回佐藤選手とご一緒できるということで、ここぞとばかりに駅伝について聞きたいことや気になることを質問させていただきました。中でも私が1番驚いたのはライバル校の区間エントリーについてです。富士山女子駅伝では毎年大会前日の29日に、誰がどの区間を走るのか公表されています。勝手ながら私は、選手の皆さんはライバルチームの区間エントリーを事前に知っているものかと思っていました。

他校の区間エントリー、選手も知らないとは驚きでした!

しかし、佐藤選手に質問してみたところ、他校の選手の方とは仲も良く交流があるものの、区間エントリーについてお話しをすることは絶対にないそうです。大会直前に行う試走で見かけたりして、「あの選手、この区間走るのかな……」と予想したりすることはあるみたいですが、基本的に事前に知ったりすることはないとのこと。選手の方も区間エントリーを知るのは基本的に私たちとタイミングがあまり変わらないことを知り、とても驚きました。

今回の副音声を通して、私がまだ知らない陸上の面白さ、選手の方々しかわからない情報なども聞くことができ、大変貴重な経験をさせていただきました。選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。SNS配信で頂いた沢山のコメントも嬉しかったです。2021年も変わらず、大学女子駅伝を盛り上げていく選手の皆さんを応援していきたいと思います!

NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

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