NGT48西村菜那子も実況で参戦! 駅伝大国では長野県市町村対抗駅伝もアツい
「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。今回のコラムは、4月30日に松本市で開催された長野県市町村対抗駅伝についてです。長野県出身の西村さんも、実況生配信のゲストとして参加しました。
駅伝大国の長野県
みなさん、こんにちは! 最近では陸上大会も徐々に無観客ではなく有観客開催になることも増えてきました。私は5月7日に国立競技場で開催された日本選手権10000mの観戦へ行ってきました! 久しぶりに現地で陸上を楽しめたことはもちろん、初めて新国立競技場で観戦できたことがとても嬉(うれ)しく、少しずつ日常が戻りつつあることに幸せを感じます。
さて、私の地元、長野県では7年に一度の善光寺御開帳、諏訪地方での御柱祭と賑(にぎ)わいを見せていますが、皆さんは信州と言えば何を思い浮かべますか? りんご、蕎麦(そば)、スキー場、松本城、善光寺など、様々なイメージがあると思いますが、陸上好きの方は「駅伝」を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
駅伝強豪校である佐久長聖高校、長野東高校も在地。数々の名ランナーを輩出していることもあり、“長野県=駅伝に強い”というイメージがある方もいらっしゃると思います。そんな駅伝大国とも言われる長野県では、4月30日に松本市で長野県市町村対抗駅伝が開催されました。
トップを走る駒ヶ根市に、長野市が脅威の追い上げ
全9区間43.785kmを、郷土の代表が襷(たすき)をつないでいくこの大会は、今年で31回目を迎え、県内44の市町村が参加しました。私も大会当日に、SBC信越放送の公式YouTubeチャンネルにて放送された実況生配信のゲストとして参加させていただきました。テレビ中継では時間の関係上、放送することが難しい全チームの襷リレーの様子を映し、1人でも多くの選手の活躍を発信することに重点を置いて配信が行われました。
同じくゲストとしてご一緒したのは、長野陸上競技協会の山﨑豊茂さんです。山﨑さんは、大学時代に國學院大學で陸上を励み、自身の出場はありませんでしたが在学中はチームが2度、箱根駅伝に出場。現在は松本国際高校で陸上部顧問を務められ東京オリンピックで4×100mリレー代表選出されたデーデーブルーノ選手(セイコーホールディングス)を陸上に結びつけた恩師でもあります。そんな山﨑さんに出場選手の解説をしていただきながら、約3時間の生配信が行われました。
レースは前半、駒ヶ根市がリードを広げ、昨年覇者としての強さを見せつけました。そのすぐ後方に続いたのが長野市と松本市。終盤まで駒ヶ根市のトップは変わらず、このまま優勝ゴールテープを切るであろうと多くの方が予想していた中で、最終の9区、レースに動きがありました。序盤から松本市と抜きつ抜かれつの戦いで、熾烈(しれつ)な2位争いを繰り広げていた長野市が脅威の追い上げを見せ、ゴール直前でトップを走る駒ヶ根市を抜き去る逆転劇が起きたのです。今年の長野県市町村対抗駅伝は長野市が4大会ぶりの優勝を飾りました。
駒ヶ根市は惜しくも4秒差でフィニッシュ。3位には松本市が入りました。最後の最後まで何が起きるか分からないのは、普段からよく見ている大学駅伝だけでなく、全てのスポーツに共通することなんだなと実感しました。
“最強の市民ランナー”牛山選手
今大会で多くの注目を集めていた選手がいました。茅野市代表の牛山純一選手です。牛山選手は茅野市役所に勤める市民ランナー。高校卒業後は愛知工業大学へ進学し、出雲駅伝、全日本大学駅伝に出場。
大学卒業後は長野へ帰り、市民ランナーとして活躍。2000m長野県記録保持者であり、今年4月17日に開催された長野マラソンでは優勝を果たすなど、“最強の市民ランナー”としての呼び声が高く、私もその活躍に陰ながら応援させていただいておりました。県内から多くの関心を集めた牛山選手は5区を走り、5人抜きの区間賞に見事輝きました。
長野県市町村対抗駅伝は出場選手が中学から社会人までと幅広く、さらに男女混合でチームが編成されます。牛山選手のように県を代表するランナーと同じチームになれたり、ともにレースを走れる機会があったりするのは、地元で部活動に励む中高生ランナーにとってきっと大きな刺激になるかと思います。
今回YouTube実況生配信に参加させていただき、今年レースに出場した中高生のランナーが何年か経ち、大人になった時、今度は社会人ランナーとしてレースに帰ってきてくれたら嬉しいなぁなんて、大会を見ながら思いました。このコラムを読んでくださった長野県出身のランナーの皆さん! ぜひ長野県市町村対抗駅伝に出場をお願いします!!
信州の秋の風物詩
長野県には市町村対抗駅伝の他に、もう一つ、長野県縦断駅伝があります。
この大会は毎年11月中旬に開催され、信濃毎日新聞長野本社前~飯田合同庁舎のなんと22区間216.9km、2日間に渡り繰り広げられる、信州の秋の風物詩です。この2つの大会が信州のランナーにとっての2大大会となっていて、自分の市町村チームの代表に選ばれることがモチベーションになっている中高生ランナーも多いようです。こういった地域を盛り上げる大会が多く開催されていることも、長野県が陸上大国と呼ばれる理由の一つかもしれません。
山﨑豊茂さんとご一緒したYouTube生配信の様子は、SBC信越放送YouTubeチャンネルにてアーカイブが残っています。長野陸上競技協会のホームページには、長野県市町村対抗駅伝のリザルトが載っておりますので、あわせてぜひご覧ください。