レースはオーディションに似ている? NGT48西村菜那子が振り返る日本インカレ
みなさんこんにちは!
9月9~11日にかけて、天皇賜盃第91回日本学生陸上競技対校選手権(日本インカレ)が開催されました!今年も全国の精鋭たちが集まり、大会は大いに盛り上がりました。
中西選手は意外にも全国初の表彰台
男子5000m決勝では、青山学院大学の近藤幸太郎選手(4年、豊川工)が連覇を達成。30度を超える気温、そして約5ヶ月ぶりのレースでありながら、ラスト3周を独走で走り切った姿は、まさに王者・青学のエースそのもの。
出雲駅伝前にエースが完全復活を遂げた青山学院大、は今年も駅伝シーズンで大活躍してくれると思います。
続いて2位でフィニッシュしたのが、國學院大學の中西大翔選手(4年、金沢龍谷)。ラストの直線で山梨学院大学のジェームス・ムトゥク選手(1年)を振り切り、一つ順位を上げる姿には胸が熱くなりました。
本人のTwitterで知りましたが、意外にもこちらが全国大会初の表彰台とのこと。駅伝で安定した成績を残している中西選手ですが、今季はキャプテンを任され、エースとしての存在感と強さが増しています。
同世代の3学年下の選手たちがラストイヤーに
個人的な話をしますと、私自身は1997年生まれの25歳で、陸上選手で言うと、相澤晃選手(旭化成)、伊藤達彦選手(Honda)、國學院大OBでは浦野雄平選手(富士通)の皆さんと同い年にあたります。
浦野選手が4年生のときに、1年生として入学したのが中西選手でした。
陸上もその年その年で様々なドラマがありますが、やはり同い年が大学ラストイヤーの4年生だった、あの1年間が私的にはとても印象深いのです。
そのため私の中で中西選手は、下級生というイメージが強いのですが、今年4年生で大学ラストイヤーであるという事実に、改めて時の流れの早さを感じてしまいました。
当時、出雲駅伝で初優勝を飾った國學院大。中西選手率いる今年は、平林清澄選手(2年、美方)、島崎慎愛(よしのり)選手(4年、藤岡中央)、伊地知賢造選手(3年、松山)と多数の有力選手により、例年以上に、選手層の厚さが際立っています。3年ぶりの出雲優勝となるのか、こちらも楽しみです。
伊藤達彦選手と重なった亀田選手の姿
男子10000m決勝では、創価大学のフィリップ・ムルワ 選手(4年、キテタボーイズ)、山梨学院大のボニフェス・ムルア選手 (4年、キトゥムラ)、日本大学のチャールズ・ドゥング 選手(4年、札幌山の手)と圧倒的な実力を持つ留学生が、見事に表彰台を独占。
そんな中、関西大学の亀田仁一路選手(3年、姫路商業)が4位争いを勝ち取り、日本人トップに入りました。5位には青山学院大学の中村唯翔選手(4年、流通経済大柏)、6位は順天堂大学の伊豫田達弥選手(4年、舟入)選手が続きます。
昨年の日本インカレ男子10000m決勝で、5位に入った関西学院大学の上田颯汰選手(現4年、関大一)に引き続き、関西勢が2年連続で日本人トップとなりました。
レースの折り返しあたりで、かなり苦しい表情を見せていた亀田選手ですが、そこからペースを落とすことなく、むしろペースをかなり上げる好走。苦しくなってからも、ギアをアップし続ける姿は、どこか伊藤達彦選手を彷彿(ほうふつ)とさせる走りのように感じました。
亀田選手との接戦で、ラストに日本人トップを逃してしまった中村選手。ゴール後も悔しい表情を浮かべていましたが、今回出場した中では唯一、留学生たちのペースアップに対応していき、果敢に攻めていく姿に心動かされた陸上ファンの方も多いはず。
チーム内の競争が一番激しい青学大
駅伝で毎年圧倒的な強さを見せる青山学院大学。選手層が厚いため、チーム内のレギュラー争いも、全大学の中でおそらく一番激戦かと思います。
そのため選手一人ひとりが「ここで結果を出してレギュラーに入らないといけない」と、出場する大会にかける強い思いは、レースの度にこちらにまで伝わってきます。私のいる環境で言い換えると、一つのレースがオーディションに似ているのでしょうか。
中村選手は学生3大駅伝に、1年間を通してフル出場を果たしたことがまだないため、今年は出雲駅伝から出場し、ラストイヤーで3大駅伝全てを駆け抜ける姿を期待したいです。
学生のナンバー1を決める日本インカレが、今年も無事に幕を下ろしました。これから始まる駅伝シーズンに向けて、選手の皆さんの活躍をこれからも追っていきたいと思います!
卒業後も、連載は続きます!
先月のコラムでも少しお話しさせていただきましたが、今月末で7年間在籍をしたNGT48を卒業します!「駅伝に詳しすぎるアイドル」という珍しい(?)肩書きをいただいてアイドル活動ができたこと、陸上ファンの方々と交流ができた7年間は私にとって感慨深く、幸せなものでした。
振り返れば20歳くらいのとき、「いつか陸上の連載ができたらなぁ……」とぼんやり思い描いていた目標が、22歳のときに形になったことは、私にとって大きな出来事でした。
せっかくなので少し懐かしいお話をします。
私が4years.さんのコラムを担当することになったきっかけは、2019年9月に行われた「4years.ファンミーティング」に応募して、プライベートで参加したときのこと。
イベント終わりに少し、M高史さんと初めてお話しすることができ、Mさんが4years.さんのライターさんをその場で紹介してくださり、ライターさんが「うちでコラムを書いてみませんか?」とその日のうちに声をかけてくださったことがきっかけでした。
何気なく応募してみたファンミーティングが、私にとっては素敵な巡り合わせでした。もう3年前の話なんですね…。
卒業後も変わらず、芸能活動は続けていきます。
そしてこちらの連載も、ありがたいことに継続させていただくことになりました。これからも皆さんと一緒に陸上の楽しさ、面白さを共有できたらと思います!
改めて、「駅伝に詳しすぎるアイドル」を応援してくださり、ありがとうございました!今後とも応援よろしくお願いします。