大学陸上・駅伝

連載:M高史の走ってみました

あの歓喜よ再び!! 箱根を知る主将が亜細亜大を押し上げる

私、M高史も真剣に亜細亜大の選手たちを追いました!!

2006年、駒澤大学の箱根駅伝5連覇がかかった第82回大会は、往路・復路ともに大混戦の展開となりました。激戦の箱根を制したのは、各区間とも安定した走りで襷(たすき)をつなぎきった亜細亜大学でした。往路6位、復路2位で総合優勝という結果が、壮絶なレース展開を物語っています。私、M高史はそのとき駒澤大の主務として運営管理車に乗っていたので、当時の記憶は鮮明です。

亜細亜大は2010年の第86回大会で20位になったのを最後に箱根の本戦には出ていません。本戦への返り咲きに向け、力を蓄えているところです。M高史が体当たりで取材する連載「M高史の走ってみました」第2弾は、そんな亜細亜大学陸上競技部に行ってきました!!

取材にうかがった3月20日の練習に、すでに新1年生の姿もありました

アップダウンのあるコース、からのカレー

現在、指導にあたられているのは佐藤信之監督。中央大時代には箱根駅伝10区の区間賞を獲得されるなど、駅伝で活躍。卒業されてからは世界陸上の男子マラソン銅メダル、シドニー五輪にも出場されました。15年から亜細亜大の監督に就任。この春で就任5年目になりました。

練習の拠点は日の出キャンパスのグラウンドです。「周辺には山や川も近く、トレイルコースや温泉も充実してます」と佐藤監督。合宿は菅平や妙高が多いそうですが、昨年は磐梯でもやったそうです。

外周500mのコースには、アップダウンもあります

早速、練習に体当たり!! この日(取材日は3月20日)のメニューはA、B、Cの3チームに分かれての20~30km走。私はCチームの20km走にご一緒させていただきました。内周(400mトラック)で6000m、外周(500mゴムチップ)で4000m走って、再び内周→外周と続きます。ゴムチップの外周コースは、数カ所に小さなアップダウンがあります。何周もしていると、何度も上って下るので、いいトレーニングになります。卒業式を終えて入寮したばかりの新1年生もそろい、練習に参加していました。

マネージャーさんも慣れた様子で3チームのタイム計測、給水をします。学生時代は私自身がマネージャーでしたので、新鮮な気持ちになります(笑)。この日は21度まで気温が上がりましたので、本当に給水がありがたかったです!!

計測も給水も手際よくこなすマネージャーさん

無事に20kmを走り終わりまして、寮で昼食をご一緒させていただきました。この日は選手のみなさんも大好きな、そして川内優輝選手がレース前日に食べるというカレーライスでした!! 大学駅伝の男子選手たちの昼食ということで、ボリュームたっぷり、野菜、魚、お肉と栄養バランスも考えられていました。

練習後はみんなとカレー。野菜もしっかりとります!!

いろんなレベルの選手を強くする

さて取材です。まずは佐藤監督の学生時代について教えていただきました。「中大時代は寮、グラウンド、授業、ひたすら4年間この繰り返しでした」と笑う佐藤監督。夕食後、トレーニングルームで筋力トレーニングに没頭していたら、集中しすぎて門限に気づかなかったということもあったそうです。

佐藤監督(右)とのツーショット

そんなストイックな佐藤監督、あまりけがをするタイプではなかったそうですが、大学3年生の冬に思わぬ試練が待っていました。当時、圧倒的な強さを誇った早稲田大に勝ちたいという決意で猛練習に励んでいたところで、けが。引きずったまま箱根駅伝を迎え、区間10位に沈みました。そのけがは、4年生の夏まで長引きました。

けがの影響で競技をやめるかどうか悩んだ時期もあったそうです。それでも「マラソンをやるなら一番強いところで」ということで、名門の旭化成へ進みました。その後、世界陸上男子マラソンで銅メダルを獲得。シドニー五輪でも男子マラソン日本代表として世界の舞台に立たれました。

トヨタ紡織、ユタカ技研での指導を経て、15年から亜細亜大の監督です。「いろんなレベルの選手がいるので、彼らが強くなっていくのがやりがいですね。ただ箱根の場合、20kmを走れる選手を10人以上そろえないといけないので、大変です」。もちろん佐藤監督の思いも箱根駅伝にあります。

箱根予選会は6位通過が目標

監督がとくに注目、期待している選手をうかがったところ、主将の田﨑聖良選手(4年、水城)、そして上土井雅大選手(4年、純真)の名が挙がりました。

田﨑選手は大学でメキメキと力をつけました

主将の田﨑選手は茨城の水城高出身。高校時代は大腿骨の疲労骨折などもあり、目立った成績を残せませんでしたが、亜細亜大進学後メキメキと力をつけます。2年生の箱根駅伝予選会で好走し、関東学生連合チームに選出されました。予選会後、アキレス腱の痛みに悩まされながらも、10番目争いをします。予選会と10000m記録挑戦会の合計タイムで、なんと0.7秒差で10番目の切符を勝ち取りました。箱根駅伝では6区の山下りに挑みました。昨年はけがに悩まされたこともあったそうですが、チームメイトのサポートもあり、チームみんなで引っ張ることができてきたそうです。

チームとしては、今年3月に開催された日本学生ハーフマラソンで昨年よりも平均で1分ほど速く、10人が自己ベストをマークしました。チーム全体で調子は上向いているようです。「予選会はチームとしては6位を目標にしてます。個人では予選会で63分台、5000mでは亜細亜大学記録の13分53秒を更新したいです」と、田﨑選手は力強く語ってくれました。

もう一人の上土井選手は、昨年の箱根駅伝予選会で63分37秒をマーク。トラックでも3000m障害で昨年の関東インカレ(2部)で4位入賞を果たすなど、マルチな活躍に期待できます。田﨑選手と上土井選手を中心に、亜細亜大は今年、どんな走りを見せてくれるのでしょうか。まずは5月下旬の関東インカレに注目です。

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