陸上・駅伝

連載:本とアスリート

単身での海外合宿前や、チーム作りのヒントを求めて エディオン・木村文子

いままで知らなかった物事、世界、感情、人々……。本は私たちにいろんなきっかけをもたらしてくれます。そんな本とアスリートたちはどんな出会いをしているのでしょうか。この連載では、アスリートたちが大学時代に読んだ本、いまの大学生に読んでほしい本を紹介していきます。

初回は陸上女子100mハードル(H)の木村文子(31)です。木村は横浜国立大を卒業後、地元・広島のエディオンに進み、2017年の世界陸上女子100mHで日本勢初の準決勝進出。現在、東京オリンピックに向けて挑戦を続けています。

高校教師になりたかった 木村文子・1
木村は昨年、自身2度目となる世界陸上に出場した(撮影・朝日新聞社)

「SLAM DUNK」(井上雄彦著、集英社)
学生時代からお気に入りの漫画です。大学時代の陸上部内では、モチベーションを上げるために、漫画内に使われた言葉を合宿のしおりの表紙などに使っていました。読み始めるとやる気が出る漫画です。

「マラソン」(ユン・ジノ/ソン・イェジン/チョン・ユンチョル脚本、笹山薫著、幻冬舎)
障害を持つ青年がフルマラソンにチャレンジする模様を描いた内容です。一つのことを諦めずに続けることの難しさや大切さを感じました。何かを成し遂げた後のスマイル。主人公と家族の愛を感じる内容に感動しました。

「私、勝ちにいきます 自分で動くから、人も動く」(竹内智香著、小学館)
私の尊敬するアスリートの一人である、スノーボードアルペンの竹内智香選手の著書です。目標を達成するために自分の力を信じ、行動に移していく力に感銘を受けました。私が単身で海外合宿に行く前、不安でいっぱいだったときに、この本を読みました。

「ルフィの仲間力 『ONE PIECE』流、周りの人を味方に変える法」(安田雪著、PHP研究所)
陸上競技はよく個人競技だと言われますが、私自身、たくさんの方々にサポートをしてもらっています。チームの活動が良くなることは競技結果にもつながります。この本はチーム作りのヒントが知りたくて読んだ一冊です。自分の考え方と似ていて、『ONE PIECE』も読みたくなりました。

「夢をかなえる習慣」(アンソニー・バーグランド著、弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
元アスリートの先輩に紹介していただいた一冊です。一章ごとに完結しており、大変読みやすい本です。普段、頭の中で考えていることでも、この本の言葉を追っていく内に、自分に響くものがあると感じました。夢を叶(かな)えたい学生にオススメです。

チーム活動縮小、再起へ勇気もらった ヤマハ・堀川隆延監督

本とアスリート

in Additionあわせて読みたい