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連載:ラクロス応援団長・おばたのお兄さんコラム

それは本当に打ち取ったのか? おばたのお兄さん「過程は重要、でも結果も重視を」

ラクロス応援団長ですが、今日は愛する野球の話しもしてくれました(撮影・全て齋藤大輔)

こんにちは! ラクロス応援団長のおばたのお兄さんです。僕の趣味は草野球をすること。野球が大好きで、仕事の都合さえつけば自分が監督をしている草野球チームで日程を組み、試合をしている。そんな野球を通じて思ったことがある。

おばたのお兄さんの「ラクロス4years.」

同じショートゴロで2度ヒット

先日の試合で僕はピッチャーをした。相手バッターが内野ゴロを打ってアウトになり、ベンチに帰ってから「うわぁ~今のボール、絶対ヒットにできたわ! もったいねぇ~」と言った。まぁそんな声はよく耳にするし、僕自身も何度も言ったことがある。しかし、「いや、知らん知らん。結果、打ってないやん」と心の中で思ってしまった。と同時に、こんなことを思い出した。

以前番組の企画で、とある高校の女子ソフトボール部との対決企画があった。僕がバッターで、高校生チームが僕を抑えられるか! といったものだ。ピッチャーはすごくいい投球をし、僕はヒット性の当たりを打てずにいた。そして僕はショートにゴロを打った。足には自信があるので諦めずに全力疾走をすると、セーフになった。結果は内野安打。また、次の打席でもヒット性の当たりではないがショートにゴロを打ち、これまたセーフになった。

番組の締めで、女子高生チームの監督さんが「おばたのお兄さんを打ち取ったので自信になった」的なコメントをした。僕は心の中で「きっとこのチームは内野安打で負ける試合がある」と思った。なぜか。監督さんや選手は打ち取ったと思っているかもしれないが、結果は同じショートゴロで2度ヒットになっている。僕を「打ち取っていない」からだ。問題なのは、1度目の内野安打の時に「いい当たりをされなかった」ということにしか目が向かず、「この守備位置ではヒットになるから変えなければいけない」という思考にならなかったことだ。

結果的にヒットになっているなら、それは「打ち取った」とは言えない

学生スポーツの意義は、教育の一環であり、協調性の形成や心を鍛えるためだと僕は思う。しかし、勝負で「勝ち」を望むのであれば、強い精神を身につけようとするのであれば、一つひとつの結果に目を向けなければならない。勝負事においては「勝った時はより内容に目を向け、負けた時はより結果に目を向ける」ことが重要だと僕は考える。「負け試合の方が得るものは多い」とよく耳にするが、それは全体的に勝ち越しているチームが言うことであって、負けを多く知るチームがそれを言うと、ただの負け癖をつける要因となってしまう。やはり、勝ち方を知るには勝たないといけないのだ。

「その結果に目を向け、受け入れろ」

話を草野球の試合まで戻そう。キュルルルルルルル。

僕はピッチャーで、相手バッターを抑えた。結果、僕の勝ちだ。どうやら僕の投げたあの球を相手バッターは狙っていたらしい。狙っていたのに、打てなかった。僕からしたら、狙われていたのに打たれなかった。想像よりも僕の球が良かったのか、相手が力んだのか。この時、僕がされたくないのは、相手が「打てなかった。次の打席で打つ方法は何か?」と“反省し、次の策を考える”ことだ。逆に言えば、「なんか、ずっと打てそう」と思われていることが一番ラッキーである。

僕は日本体育大学ラクロス部時代にゴーリー(ゴールキーパー)をしていたのだが、シュートを決められると「うわぁ~今の止められたぁ。動き悪くなかったんだけどなぁ」と思うことが多々あった。ゴールキーパーの役目として、ディフェンスへの位置の指示がある。「そこからなら止められるから打たせていいよぉ~」という指示だ。

その指示をした上でシュートを決められ、「いや、ディフェンスのポジショニングはOKだった。ごめん! 俺が止めるだけだわ」と言うこともよくあった。これは絶対に修正しなければならない。前述したように、これでは同じミスを繰り返してしまう。ポジティブシンキングでも何でもない。正当化しているだけだ。「負けた時は結果を重視する」ということは、「その結果に目を向け、受け入れろ」ということだと僕は言いたい。

お笑いの世界で「勝つ」こと


勝ち負けについて記述してきたが、どちらかといえば勝負事の機会が少ない「お笑い」という世界でも、これは通じると思っている。ウケることにも、ウケないことにも理由がある。ウケなかった時、お客さんのせいにしたい時だってある。人はうまくいかないことや嫌なことがあると、なんとか自分を正当化したいと考え、正当化のための理由を探してしまう。そうはせず、今日ここに書いたことを胸にまた、お笑いの世界でも勝負していこうと思う。

お笑いの世界でも勝負!

僕の言うお笑いの世界で「勝つ」ことは、他の芸人にお笑いの大会で勝つことではなく、見ている人を「楽しませる」ということだ。あなたの中で僕は、勝っているのか、負けているのか……。やはりあまり聞きたくないものである(笑)。

ラクロス応援団長・おばたのお兄さんコラム

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