特集:2020年 大学球界のドラフト候補たち

東北楽天の早川隆久らが新たな「球春」 プロ野球が無観客で異例のキャンプイン

1年目から活躍が期待される楽天の早川隆久(東北楽天ゴールデンイーグルス提供)

プロ野球は2月1日、12球団が一斉にキャンプインします。新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出る中、無観客で行われる異例の春季キャンプで新人たちも開幕一軍を目指します。

新人4投手に期待のGイーグルス

パシフィック・リーグで新人が注目を集めるのは東北楽天ゴールデンイーグルスだろう。左腕の早川隆久(早稲田大学)と藤井聖(ENEOS)、右腕の高田孝一(法政大学)と内間拓馬(亜細亜大学)、昨秋のドラフトで1~4位指名された4人が沖縄・金武町の一軍キャンプメンバーに選ばれた。昨季、攻撃力は申し分なかっただけに、大リーグ・ヤンキースから8年ぶりに復帰した田中将大に近づける投手の出現がチーム浮上のカギとなる。

早稲田の主将でエース早川隆久、同世代の高卒プロ組に負けぬ“武器”を手に
ENEOSの藤井聖、ドラフト待つ東洋大学未勝利の左腕
日本ハムの新入団選手。前列左から古川、伊藤、栗山監督、五十幡、細川、後列左から松本、根本、今川、斉藤(撮影・朝日新聞社)

北海道日本ハムファイターズは伊藤大海投手(苫小牧駒澤大学)、五十幡亮汰外野手(中央大学)、古川裕大捕手(上武大学)、今川優馬外野手(JFE東日本)が一軍スタートの予定。千葉ロッテマリーンズは、鈴木昭汰(法政大学)、河村説人(星槎道都大学)の両投手と小川龍成内野手(國學院大学)に即戦力としての期待がかかる。埼玉西武ライオンズの若林楽人(駒澤大学)は層の厚い野手での生き残りをかける。5年連続日本一を狙う福岡ソフトバンクホークスとオリックス・バファローズは新人選手のキャンプ一軍スタートは予定にない。

ロッテにドラフト4位で入った河村説人(撮影・朝日新聞社)
ダルビッシュに憧れて 苫小牧駒澤大最後のドラフト候補、伊藤大海投手の発信力
國學院大の小川龍成内野手 前橋育英の経験胸にお互い次のステップを 兄より
駒澤大学主将・若林楽人 手応えを持って開幕、期待せずにはいられない

阪神の佐藤輝明らセにも期待のルーキー

セントラル・リーグでは阪神タイガースが6人の新人が一軍キャンプでスタートする。中でも注目されるのはドラフト1位指名された佐藤輝明内野手(近畿大学)だろう。打撃はもちろん守備力向上が欠かせないチームにどこまで貢献できるか。

阪神にドラフト1位で入団した佐藤輝明(代表撮影)
近畿大学の佐藤輝明 “ドラ1候補”は厳しさと毅然さ持つ稀有のスラッガー

三浦大輔新監督を迎えた横浜DeNAベイスターズは入江大生投手(明治大学)や牧秀悟内野手(中央大学)らが一軍スタート。入江は昨季、二ケタ勝利を挙げて新人王に輝いた大学の先輩、森下暢仁(広島東洋カープ)に続く活躍を目指す。若い力の成長に期待する広島東洋カープは左腕の森浦大輔(天理大学)や矢野雅哉内野手(亜細亜大学)らが一軍からプロの世界を始める。

天理大・森浦大輔 物静かな左腕エースがドラフト前の最後のリーグ戦で猛アピール
ヤクルトの木澤尚文。大卒新人の多くは開幕一軍を目標に(撮影・朝日新聞社)

2年連続最下位に沈んだ東京ヤクルトスワローズには慶應義塾大学のエース右腕だった木澤尚文や俊足の並木秀尊外野手(獨協大学)らがデビューを目指す。ベテランの主力は東京ドームなど国内4カ所で異例のキャンプインとなる読売ジャイアンツは平内龍太(亜細亜大学)と伊藤優輔(三菱パワー)の両右腕が沖縄での一軍スタート。中日の新人はドラフト6位の三好大倫外野手(JFE西日本)が一軍キャンプから開幕ベンチを目指す。

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