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連載:アメフト応援団長・コージコラム

Xリーグ開幕 未勝利のアサヒ飲料戦は終了間際にリード、「いける」心の中で叫んだ

ついに開幕。今季も熱いドラマを届けます(全てイコールワン福岡SUNS提供)

4years.をご覧の皆様こんにちは。アメフト応援団長のコージ・トクダです。暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか? 早速ではありますが、ついにXリーグが開幕致しました。春の段階では「まだ先だから」と余裕があったのですが、今思えばあっという間にこの日が来たように感じます。

強力メンバー、ロケットえんぴつの様にスターター外れる

今年もコロナや台風の影響で何度か練習に参加出来ない日がありました。その中でも出来るだけ練習に参加し、リモートでミーティングを行い試合の準備をして来ました。

今年は、各ポジションに新メンバーが多く加入しました。その中でも僕の所属するDL(ディフェンスライン)というポジションにはとても強力なメンバーが2人加入しました。背番号97のDE(ディフェンスエンド)島野純三(しまの・じゅんぞう)選手と背番号95のDT(ディフェンスタックル)樫本翔(かしもと・しょう)選手です。

加入と同時にチーム内で圧倒的な力を見せつけてスターターを勝ち取った新メンバーです。まるでロケットえんぴつの様に、いや、少し古い表現になりました。エスカレーター式にスターターの座を奪われる事になりました。もちろんそこに何の不満もなく単純に力量の差がこんなにあるのかと感じさせられる出来事でした。とは言え、強力なユニットになる方が圧倒的にうれしいものです。そう意味でも今年はとても楽しみなシーズンになるだろうと。

そんな想いの中、先日開幕戦を迎えることになりました。まず開幕戦の感想を結論から言いますと、
「こんなに悔しい事はない」
そう感じました。

相手は福岡サンズが未(いま)だ勝利をあげたことのない「アサヒ飲料チャレンジャーズ」。開幕戦から格上相手の試合でした。これからは試合終了までの流れを僕の感情を交えながらお話しさせて頂きます。

神戸市王子スタジアムは昨年、現役復帰した思い出の地

思い出の王子、強敵に緊張感

試合当日はまさに快晴。気持ちのいい天気。13:30に試合会場である王子スタジアムにハドル(集合)だった。集合時間10分前に会場に着いた時には既に、チームカラーである赤がいっぱい集まっていた。普段福岡で見ている面々が大阪(神戸)という地で集まっている事に未だ違和感を覚えながらも、その事がよりこれから試合なんだと悟らせる。

ハドルでは監督からこれからの注意事項や業務的な話があった。そして最後にスターター発表。もちろんスターターではない。ローテーションには入っているのだがスターターではない。覚悟はしていたのだが心にチクッと刺さるものがあった。グッと心に噛(か)み締めて試合に向けての準備を始める。

ショルダーとヘルメットとスパイクを手に、久しぶりに立った王子スタジアム。去年はここで10年ぶりの試合復帰をした。感慨深い場所である。今年もまた立てた事に感謝。アップが始まった。普段の練習と同じようにしようとするも心なしか皆緊張感が漂っている。目の前には去年負かされた対戦相手がいるのだから当然と言えば当然。

キックオフは16:30。まだまだ日が照った暑いグラウンドだった。キックオフからはまさに一進一退の攻防だった。基本的には対戦相手にリードを許したままの試合展開ではあったのだが、要所要所で得点を決め、試合終了間際には遂にリードする事が出来た。

放物線を描いたボールがポストの間へ

「いける」こう心の中で叫んだ。皆が取り組んできた練習に自信を持っていたからこそここまで来た。後は勝ってそれを証明するだけ。試合終了まで相手のラストワンプレー。これを止めれば勝てる。相手はフィールドゴールというキックのプレーを選んだ。ボールが放物線を描いてポストの間をすり抜けていった。

キック成功、逆転負け。

こんなに悔しい事はない。去年は確実に負けていた相手に最後の最後に逆転に次ぐ逆転負け。負けた悔しさと、ラストプレーをサイドラインで応援する事しか出来なかった自分への悔しさ。でもしっかり成長している。そしていいチームになっている。それだけは感じた。

こんなに悔しいことはない。でもしっかり成長

まだリーグは始まったばかりです。これからももっと熱いドラマが生まれるはず。是非試合会場に足を運んで応援に来てください。一緒に盛り上がりましょう。最終戦まで突っ走ります。

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イコールワン福岡SUNSの9月の試合は11日にアズワン戦(神戸市王子)、26日に名古屋戦(大阪・エキスポフラッシュ)の予定です。

アメフト応援団長・コージコラム

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