陸上・駅伝

連載:NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

特集:第101回関東学生陸上競技対校選手権

箱根ランナーが活躍! NGT48西村菜那子が関東インカレで印象に残った選手たち

3年ぶりに有観客開催となった関東インカレを西村さんも観戦してきました!(写真は本人提供)

「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。今回のコラムは、5月19日~ 22日の4日間、国立競技場(東京)で開催された第101回関東学生陸上競技対校選手権 (関東インカレ) についてです。西村さんも10000m決勝などが行われた初日の19日に観戦しました。

“岸本先生”の完全復活

みなさん、こんにちは! 今年の関東インカレは3年ぶりに有観客での開催となり、私も現地で観戦をしてきました。注目していたのは男子2部・3部10000m決勝、男子1部10000m決勝。まず17時05分にスタートした男子2部・3部10000m決勝では、今年の箱根駅伝で優勝した青山学院大学、加えて國學院大學や東京国際大学といった大学駅伝上位常連校も出場しています。

男子2部10000m決勝で平林選手はレースを引っ張りました(以下、撮影・すべて藤井みさ)

レースは國學院大學の平林清登選手(2年、美方)と日本薬科大学のノア・キプリモ選手(4年)が先頭を引っ張り、その後ろに青山学院大学の岸本大紀選手(4年、三条)や上武大学のカマウ・パトリック選手(1年)が位置する展開に。ラスト1kmを切ったところで、キプリモ選手がギアを上げ先頭へ。そこに岸本選手、パトリック選手が後に続き、そのままキプリモ選手が優勝を飾りました。

2位に入った岸本選手は、レースの位置取りを終始2番目付近につけていて、勝負に徹していた姿が印象的でした。普段、陸上界では“岸本先生”の愛称で親しまれている岸本選手。途中、キプリモ選手のギアチェンジにも柔軟に対応していた姿はまさに“先生”のような貫禄でした! トラックでもケガから完全復活を遂げた活躍ぶりは本当に嬉(うれ)しかったです。

岸本選手(21番)は一人、最後まで留学生に挑みました

ちなみに、岸本選手は私が所属しているNGT48の活動拠点でもある新潟県出身。今年の青山学院大学の副将を務めている横田俊吾選手(4年、学法石川)も同じ新潟県出身ということもあり、県内ニュースなどの特集で青山学院大学の陸上部の活躍を見かける機会も増えてきました。いつか私もインタビューなどでお話を伺える機会があれば嬉しいなぁなんて思っております!

横田選手(手前)は男子2部ハーフマラソンで5位入賞を果たしました

また、惜しくも7位となったものの、終始先頭を立ち、下級生ながらレースを牽引(けんいん)した平林選手の攻めの姿勢は強く印象に残りました。さらに、レース直後に岸本選手と平林選手とキプリモ選手が集まり、3人で互いをたたえ合う姿が見られ、まさに大学スポーツの真骨頂に触れたような気がしました。

伊豫田選手のラストスパート

男子1部10000m決勝では、順天堂大学・伊豫田達弥選手(4年、舟入)が優勝。2位には早稲田大学・井川龍人選手(4年、九州学院)、3位には東洋大学・児玉悠輔選手(4年、東北)が入り、表彰台は4年生が占める形に。

伊豫田選手(先頭)はラスト1週で一気にスパートをかけました

ラスト一周に差し掛かろうした際、松山選手がペースアップしたことを目視で確認した伊豫田選手は大きくギアチェンジ。初めてこのレースで先頭に立つと、被っていたキャップを投げ捨て、スピードを上げたラストスパートにスタジアム内に賞賛の大きな拍手が起こりました。選手同士の目線のやりとり、走り方の変化、レースの駆け引きなど、現地で観戦する時にのみ感じ取れる熱量のようなものを再確認できました。

2位の井川選手も5月7日にあった日本選手権10000mから連戦となりましたが、強さを見せて準優勝。3年前にも相模原ギオンスタジアムで行われた関東インカレを現地観戦していたのですが、その時は、井川選手は1年生として出場。当時4年生の相澤晃選手(旭化成、当時・東洋大)、佐藤敏也選手(トヨタ自動車、当時・法政大)や東海大学の黄金世代といった粒ぞろいの中、1年生の注目ルーキーとして男子1部5000mに出場していた姿を不意に思い出しました。

井川選手(手前)は2位という結果に「学生生活中では最高順位だけど、悔いが残るレースとなりました」と言いました

3年前の結果は22位。4年生になり最後となった関東インカレでは10000mで2位に輝き、表彰台に立つ頼もしい姿がそこにありました。

東洋大学は10000mで3位の児玉選手に加え、6位の松山和希選手(3年、学法石川)、7位の佐藤真優選手(3年、東洋大牛久)と出場選手全員が入賞。最終日に行われたハーフマラソンでも、2位に梅崎蓮選手(2年、宇和島東)、5位に木本大地選手(4年、東洋大牛久)、8位に前田義弘選手(4年)と全員が入賞し、関東インカレで勢いを見せました。6月19日には全日本大学駅伝の関東地区選考会を控えていますが、鉄紺の活躍が相模原ギオンスタジアムで見られそうですね。

東洋大が10000mで3人全員が入賞したことが続く選手の刺激となりました(左下から、松山、児玉、佐藤)

関東インカレを支えた学生スタッフ

そして最後に、もうひとつ。関東インカレの運営は関東学生連盟の学生スタッフの方が行っています。大会は選手が主役ではありますが、テレビやライブ配信では見えないところでも多くの学生が携わっているのです。国立競技場に着いてみると、大会当日の入場列の整理、パンフレットの販売など、あらゆる箇所に学生スタッフの方が配置されていました。種目が変わる度に素早くグラウンドの整理をしていたのも学生の方々でした。こういったことを実感を持って知ることができるのも、現地観戦ならではですね。

私も25歳目前になり、学生の方がほとんど年下となった今、改めて学生の皆さんの力で作り上げる関東インカレに心を熱くし胸に迫るものがありました。今年は初日のみ現地観戦させていただきましたが、いつか全日程を見に行きたいです!

NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

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