陸上・駅伝

連載:西村菜那子の大学陸上もっと推し活!!!!

特集:第54回全日本大学駅伝

同じ長野県出身の山川拓馬選手が大活躍! 西村菜那子が振り返る全日本大学駅伝

レース当日は神野大地選手のYouTubeチャンネルに出演させていただきました(撮影・齋藤大輔)

みなさんこんにちは!

11月6日に第54回全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本大学駅伝)が開催されました。今年は駒澤大学が大会新記録で3連覇を達成。中でもエースの田澤廉選手(4年、青森山田)は4年連続で区間賞を獲得し、有終の美を飾りました。
2位に入ったのは出雲駅伝に引き続き、國學院大学。続く3位は、2区で出遅れがあったものの、後半区間で巻き返しに成功した青山学院大学でした。

皆さんの順位予想はいかがだったでしょうか……?

優勝予想が当たらなくても……

私は大会直前に、神野大地選手(セルソース)のYouTubeチャンネルに出演させていただき、山の神と共に順位予想をしました。

神野選手も私も、優勝予想として名を挙げたのは青山学院大学でした。

今回は惜しくも外れてしまいましたが、予想通りの結果にならなくても、みんなでワイワイ語り合うのも駅伝の醍醐味(だいごみ)ですよね!(笑)

箱根駅伝こそは当てたいと思っています……。

もう大会は終わってしまいましたが、全日本大学駅伝の注目ポイントなどもお話ししているので、またぜひご覧いただけると嬉(うれ)しいです!

【全日本大学駅伝2022】「駅伝に詳しすぎるアイドル」西村菜那子と順位予想してみた。

駒澤大のスーパールーキーは、佐藤選手だけじゃない!

今回の全日本大学駅伝は全8区間中、4区間で新記録が出ました。さらに駒澤大学の圧倒的強さに、出場した全ての地方勢の大学が惜しくも繰り上げスタートになるなど、様々な出来事がありました。

1区、青山学院大学・目片将大選手(4年、須磨学園)の勇気ある飛び出し。

2区、國學院大學・山本歩夢選手(2年、自由ケ丘)の10人抜き。

6区、中央大学・吉居大和選手(3年、仙台育英)の前日まで不調で走る予定がなかったはずが、当日変更で区間新記録! と少し振り返るだけでも様々な選手の活躍がありましたが、中でも個人的に印象に残っているのは、4区を走った駒澤大学・山川拓馬選手(1年、上伊那農)の活躍です。

山川選手は、私と同じ長野県出身の選手です。高校時代からスピードランナーとして注目されていましたが、全国高校駅伝の出場は1度もありません。

というのも長野県には、全国屈指の駅伝強豪校である佐久長聖高校が県大会を通過しているため、山川選手が都大路を走る姿を見ることはできませんでした。そのため、いつか全国大会の駅伝でロードを走る山川選手を見てみたいと思っていたので、今回4区での出走が決まった時は、本当に嬉しかったです!

山川選手(左)が大学駅伝デビュー戦で区間賞を獲得!(撮影・新井義顕)

実は夏合宿を終えた際に、大八木弘明監督は山川選手を期待している1年生として挙げていたため、出雲駅伝の出走も期待していたのですが、そちらは叶(かな)わず。大会後に行われた、「もう一つの出雲駅伝」では3着でゴールしていたため、全日本では必ず走ってほしいなとひそかに願っていました。

そして今回、強豪駒澤大学の中でしっかりとエントリー入りし、大学駅伝デビュー、さらには区間賞の走り。個人的には山川選手の走りが、チームの優勝を決定づけたように感じました。

駒澤大学のスーパールーキーといえば、佐藤圭汰選手(1年、洛南)のイメージがやはり強いですが、山川選手の活躍にも引き続き注目していきたいと思います!

順大・西澤主将の頼もしい姿

もう1人、印象に残ったのは、6区を走った順天堂大学・西澤侑真選手(4年、浜松日体)でした。

全日本大学駅伝4位の順天堂大 主将・西澤侑真が6区区間新記録「箱根はゆずれない」

今ではチームの主力として活躍している同学年の伊豫田達弥選手(舟入)、四釜峻佑選手(山形中央)、野村優作選手(田辺工)らがまだレギュラー入りしていなかった1年生の頃、最初に大学駅伝デビューを果たしたのが西澤選手。全日本大学駅伝で6区を走り、区間3位の好走を見せました。

当時、リアルタイムで放送を私も見ていましたが、1年生ながら3位で受けた襷(たすき)を2位に押し上げる堂々とした走りが、とても印象に残っていました。

次期エースとして呼び声も高かったのですが、そこからは駅伝に出場しても悔しい結果が多かったり、けがもあったりとなかなか思うようにいかない日々。そんな西澤選手がキャプテンとして迎えた最終学年の全日本大学駅伝でした。

区間記録を更新し、頼もしい走りを見せてくれた西澤選手(撮影・藤井みさ)

1年生のときに好走した同じ区間で、今回は5位で襷を受けると、箱根王者・青山学院大学の中村唯翔選手(4年、流通経大柏)をとらえ、3位に浮上。2位を走る國學院大の坂本健悟選手(4年、藤沢翔陵)にも迫り、見事2位で中継所へ。さらに今回は、区間記録を更新し、頼もしい姿がありました。

最終的にチームは表彰台を逃したものの、西澤選手率いる順天堂大学の強さを実感しました。

大八木監督らしい激励「今年チャンスだろ」

大学駅伝は選手だけでなく、監督同士の戦略も見逃せません。

レース終盤には、ゴール付近で駒澤大・大八木監督と國學院大・前田康弘監督の師弟コンビの様子が、生放送に映っていました。

駒澤大と國學院大はよく練習場所がかぶるようで、前田監督は大八木監督から「3大駅伝、國學院はまた勝たなきゃだね。今年チャンスだろ、出雲1回勝っただけじゃ(2019年大会)ダメだろ」と、今年の出雲駅伝前に大八木監督らしい愛のある激励を受けたそうです。

出雲駅伝に引き続き、師弟コンビ率いるチームがワンツーフィニッシュで終えました。監督たちの今後の動きにも注目していきたいと思います!

「師弟コンビ」の駒澤大・大八木監督(右)と國學院大・前田監督(撮影・長島一浩)

3大駅伝は残すところ、箱根駅伝のみとなりました。今年の箱根路を制すのはどこの大学か、楽しみにしていたいと思います!

西村菜那子の大学陸上もっと推し活!!!!

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