陸上・駅伝

連載:M高史の陸上まるかじり

駅伝ファンに教えます 関東インカレはここに注目!!

昨年の関東インカレはポップライン萩原さん(右)と一緒に観戦しました!!
元順大主務の太田涼さん、記者として現場の熱量を伝える

陸上の関東インカレが5月23日に開幕します。各校とも新体制となり、今年の駅伝シーズンを占う大事な大会です。

青学や駒澤、神大などは2部

出雲駅伝は6区間、全日本大学駅伝は8区間、箱根駅伝は10区間ありますが、関東インカレは各種目最大3人まで。つまり関東インカレは、チームによっては駅伝でメンバーに入るよりも“狭き門”になる場合があります。

各種目には標準記録があるので、選手は標準記録突破に向けて事前の記録会や大会に出場します。標準記録にはA標準とB標準の2種類があります。A標準を切っていれば最大3人までエントリーできますが、B標準は複数の突破者がいても1人しかエントリーできません。例えば記録突破者がA標準1人とB標準2人だったとしても、A1人とB1人しか出場できません。A2人とB1人なら3人ともエントリーできます。

さらに男子の場合は1部、2部、3部(大学院生)に分かれています。箱根駅伝の常連でも2部にいるケースがあります。短距離、跳躍、投擲(てき)なども含めた全種目の総合得点で争う対校選手権だからです。青山学院大、駒澤大、神奈川大、亜細亜大といった箱根駅伝優勝経験のある大学をはじめ、國學院大、帝京大、中央学院大、拓殖大といった駅伝の上位争いに絡んでくる大学も2部です。ですから1部に負けず劣らずの熱戦が繰り広げられますし、ときには2部の優勝タイムが1部のそれを上回ることもあります。

2007年のことですが、駒大は中・長距離だけの出場ながら、各種目で上位を独占しました。その結果49点を獲得して総合2位となり、この年は1部昇格を果たしました。この年度は全日本大学駅伝と箱根駅伝でも優勝しましたから、選手層も厚かったのでしょう。ただ1部は強豪ぞろいで、10年にはまた2部に戻ってしまいました(汗)。

私、M高史(左端)が駒大生だったときの関東インカレの一コマ。もちろん背中は大八木監督です。

観戦の狙い目はハーフマラソン

今年も昨年に続き、神奈川県の相模原ギオンスタジアムで開催されます。駅伝ファンのみなさんに、とくに観戦をオススメしたいのがハーフマラソンです。ハーフマラソンは競技場を出ると、1周1.58kmの周回コースを12周します。応援する側にとっては、お目当ての選手を12回見られるんです。走る選手は大変でしょうが(笑)。5km地点、10km地点、15km地点へも移動しやすいので、各校の関係者にとっても声かけやアドバイスがしやすいですね。

昨年の1部ハーフマラソンでは、東海大の強さが光りました。2位に湯澤舜選手(現・SGホールディングス)、4位に西田壮志選手(現3年、九州学院)、7位に湊谷春紀選手(現・DeNA)とトリプル入賞を果たしました。

実は相模原の周回コースは、途中に坂もあります。普段から鍛錬している学生アスリートにとってはそこまで厳しい坂ではないと思いますが、それが12回あるとなると、走力やスタミナに加え、体幹や脚筋力の強さも求められてきますよね。実際に東海大で入賞した3選手は、箱根駅伝で2区、5区、9区を担当し、今年の東海大の初優勝に大きく貢献しました。各大学のエースたちを間近で見られるハーフマラソン、今年も熱戦に期待ですね!!

マネージャーも熱いんです!!

もちろん、トラックレースも熱いです。選手のみなさんだけでなく、マネージャーも熱いんです!! マネージャーはスタートとフィニッシュ地点に分かれてタイムを計測します。スタンドのいいポジションをとるために、マネージャーも手分けして早め早めに行動します。また1500mと3000m障害のように、予選のある種目は着順で拾われるケースがあるので、ほかの組も要チェックです。

出場する選手以外は、スタンドや応援エリアで声を出して応援します。応援合戦にも注目です。応援以外の時間は、各自時間を見つけて走ります。相模原の場合はギオンスタジアムのクロカンコースもあって、昨年もかなりたくさんの学生ランナーたちが走ってました。

中・長距離のみならず、陸上の花形である100mや最終種目のマイルリレー(4×400m)などの勝負も見逃せません。熱い熱い4日間、僕も楽しみです!!

大会に関わるすべてのみなさんを応援したいと思います!!

早大で主務として箱根駅伝出場 道を貫いた大角重人さん

M高史の陸上まるかじり

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