ラグビー 先制に成功も、関大が開幕3連敗
ラグビーシーズン真っただ中。関大は3年ぶりの全国大学選手権への出場を目指してリーグ戦に臨んだが、初戦の天理大戦は7-116と関西王者の力を見せつけられた。第2節の京産大戦は、前半はセットプレーで対抗したものの15-38で負けた。選手権に進めるのは関西3位まで。上位の一角を崩すことが条件になるが、この日も立命館大に完敗で開幕3連敗となった。
立命戦の10日前、関西大学北グラウンド。紫紺の戦士たちは立命戦に向けた練習に取り組んでいた。ディフェンスやラインアウトから、攻撃へ転じる流れを繰り返し確認していた。「リーグ戦を通して、とくに戦い方を変えたりはしない」と桑原久佳監督。ディフェンスから攻撃へ。そこに活路を見いだすスタイルを貫いた。ただ立命戦は、副キャプテンのSH木下皓太(4年、天理)がけがのためにメンバーを外れたのが痛かった。
立命大のキックオフで試合は始まった。序盤に攻め込まれたが、関大は粘り強いディフェンスで得点を許さない。この日はインプレーの時間を長くして、相手の体力を奪うことも狙っていた。試合の流れを極力止めることなく、試合を進めていった。
前半14分。ついにそのときがやってきた。FB和仁原和輝(わにはら・のどか、4年、尾道)が攻撃参加し、左に展開。パスを受けたWTB芝岡翔吾(3年、清教学園)が駆け抜けてトライ。先制点をもぎ取り、関大サイドは大いに沸いた。前節の京産大戦で思うようにボールキャリーできなかった分、この日は仕掛ける意欲が選手たちに浸透していた。
それでも前半の得点は、この5点だけ。5-10で折り返すと、後半は立命の力強い攻撃を食い止められない。後半40分にSO渡辺裕介(4年、東海大仰星)による渾身(こんしん)のトライはあったが、10-34でノーサイドを迎えた。「非常に悔しいです」。主将の西勇樹(4年、常勝啓光学園)は試合後、力なく話した。
全国への道が断たれたわけではない。これで昨年の1~3位との対戦が終わり、得たものも大きい。次は11月4日の関学大戦。5月の対戦で惜敗した相手にリベンジする意味でも、絶対に負けられない。