アメフト

最後の最後、形になった立教オフェンス

6試合でリーグ2位の計494ydを走ったRB荒竹(中央)

関東大学リーグ1部TOP8最終節

11月25日@横浜スタジアム
立教大(3勝3敗)22-15 中央大(1勝5敗)

2勝3敗で迎えた中大との今シーズン最終戦。なんとしても3勝目を挙げたい立教は試合開始直後に先制されたが、直後の攻撃でRB荒竹悠大(3年、立教新座)が51ydのタッチダウン(TD)ランを決めて追いつき、トライフォーポイント(TFP)のキックも決めて7-6と勝ち越し。その後は一度もリードを許さず3勝目をつかみ、4位でリーグ戦を終えた。

第1クオーター(Q)、立教のキッカー吉田孟弘(3年、桐光学園)のキックオフで試合開始。これをキャッチした中大DB川嶋海人(2年、都立小山台)が93ydのキックオフリターンTDを決め、0-6と出ばなをくじかれた。しかし直後の攻撃シリーズ。この日のオフェンス2プレー目でRB荒竹が51ydを走りきるTD。TFPのキックも決めて勝ち越した。さらに立教はキッカー黒田晃汰(1年、立教新座)が二つのフィールドゴール(FG)を決め、13-6と突き放す。だが第2Q、中大に2FGを決められ、13-12となった。
ここで、今シーズン苦しんできた立教オフェンスが輝く。前半残り1分25秒、自陣32ydからの攻撃を6プレーでTDまで持っていった。最後はQB若狭彰吾(3年、立教新座)から副将でエースWRの河本航太朗(4年、日大櫻丘)への33ydTDパス。エンドゾーンに走り込んだ河本の頭上へパスが飛ぶ。181cmと長身の河本がジャンプ。中大の2人のディフェンダーに競り勝ち、伸ばしきった両手でボールをつかんだ。負けられない最終戦で、エースらしい球際の強さを見せつけた。時計は前半残り5秒を示していた。これで立教は19-12で試合を折り返した。
後半は立教のQB若狭が負傷退場した時間帯もあり、FGの3点のみ。守備陣が踏んばり、22-15で勝った。

関学育ちで立教の主将を務めたDB森上

前半の最後の攻撃に象徴されるように、最終戦でようやくオフェンスが形になった。
前節の法大戦に負けたあと、主将のDB森上衛(4年、関西学院)がオフェンスメンバーに言った。「最終戦もこのままいったらあかん。しっかり思ってることを話し合ってくれ」と。
そして胸の内をさらけ出しあった攻撃陣。この日は相手に的を絞らせないよう、QB若狭が左右に動きながらのパスを使った。その結果、若狭は18回中12回のパスを通し、136ydを稼いだ。若狭にとっても来年につながる試合になった。

試合前のハドルで森上は言った。「楽しくやろう」。毎試合チームメイトに言ってきたことだ。最終戦はその言葉を体現し、3勝目も手に入れた。上位3チームに負け、目標の日本一は遠かった。来シーズンこそ。そう誓ってラッシャーズの面々は横浜スタジアムを後にした。

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