全日本大学駅伝、新しい観戦の形! M高史が母校・駒大をライブ配信で一緒に応援!
今回の「M高史の陸上まるかじり」は全日本大学駅伝の話題です。当日、M高史は何をしていたかと言いますと、母校・駒澤大学のホームカミングデー企画である「全日本大学駅伝大応援会」というライブ配信でゲスト・MCを務めさせていただいていました。
※駒澤大学ホームカミングデー……駒澤大学では同窓生をキャンパスに迎え、旧友や在学生・教職員との交流を楽しむホームカミングデーを毎年開催しています。コロナ禍のため昨年は中止。今年はオンラインでの開催となりました。
普段、取材活動、レース実況のお仕事などでは、公平に全チーム、全選手を応援するという気持ちで務めておりますが、この日ばかりは駒澤大学の大応援会のMCということで、思いっきり母校を応援させていただきました(笑)。
現役学生と一緒に応援・配信!
基本的にはテレビ観戦しながら副音声のような感じでライブ配信をご覧いただく方が多かったみたいです。駒大スポーツ(以後、駒スポ)、体育会應援指導部ブルーペガサス(以後、ブルペ)など現役の学生さんも出演されて、テレビ放送の実況・解説とは違い、駒澤大学の選手を中心に実況。レース状況や他大学の選手の走りも交えながら進行しました。
現役の学生さんならではの情報、視点は面白いですね! 駒スポさんは実際に選手を取材されているほか、選手やマネージャーの皆さんと学科や授業が一緒というリアルな声や、どこのメディアや雑誌にも載っていないマニアックな話題もあり、駒スポさんならではの独自の視点だなと勉強になりました。
ブルペの皆さんは例年はスタートやフィニッシュで応援されていますが、今年はコロナ禍のため応援もナシ。選手への熱いエールを画面越しにライブ配信で発揮してくれました。
ライブ配信ならではの応援と一体感
各中継所で選手の付き添いをしているコーチや部員からは、これから走り出す選手の直前コメントが写真付きで送られてきました。
例えば、6区・安原太陽選手(2年、滋賀学園)は「攻めの走りをします!」とレース前のコメントの通り、5人抜きを演じ9位から4位に浮上。区間2位で反撃の狼煙(のろし)を上げました。
7区の主将・田澤廉選手(3年、青森山田)からはレース前に「全員抜きます!!!」というコメントと写真が付き添いの方から送られてきて、配信ブースも大興奮(笑)。そして、実際にトップに立ち、まさに有言実行の走りでした!
そして、8区・花尾恭輔選手(2年、鎮西学院)は「初めての大仕事を楽しみます」というコメント。青山学院大学の主将で経験豊富の実力者・飯田貴之選手(4年、八千代松陰)が後方から迫ってくるという、とてつもないプレッシャーのかかる中だったと思いますが、楽しむという言葉の通り、自分の走りを貫き優勝のフィニッシュテープを切られました! もう配信ブースは大興奮でした(笑)。
ライブ配信ではコメントをご紹介しながら、テレビではお伝えできないような細かい情報もお伝えしていました。僕が高校の部活訪問をして体験した選手の皆さんの母校のエピソードや、高校時代のトレーニングといった競技に関する情報から、選手の好きな食べ物のお話まで(笑)。詳しいコアなファンの方から駅伝応援ビギナーさんまで、興味を持って選手を応援していただけるような内容を心がけていました。
「青森山田高校出身の選手はコーナーを曲がるのがうまい」、「滋賀学園高校は体幹トレーニングに一本歯下駄を活用している」、「花尾選手はチーズタッカルビが好き」といった感じです(笑)。
ライブ配信をご視聴いただいた方は卒業生、在校生、駒大ファンの方のいずれかにあてはまる方ばかりだと思いますので、チャットでも駒澤大学愛に溢(あふ)れる書き込みばかりでした! チャットやTwitterの声を拝見しながら、ご視聴・応援していただいている方のご質問にお答えしているうちに、一緒に観戦・応援している感覚になりました。実際にそういうコメントもいただけたのは嬉(うれ)しかったですね。
レースの方は駒澤大学が2年連続14回目の優勝を飾りました! 選手・マネジャー・スタッフ・関係者の皆さん、本当におめでとうございます!
今回、母校のライブ配信に携わらせていただいて 画面越しに様々な思いで駒澤大学を応援している皆様と一緒になれたという一体感を感じましたし、応援する気持ちを共有できました。今後はパブリックビューイングのような形で開催しても面白いですね、と大学の方ともお話していました。
今後は各大学の応援合戦も!?
また、こういう応援する取り組みが他の大学さんでもあったら面白いんじゃないか、とも感じました。テレビ、メディアの中継はもちろん公平に放送・配信されます。それとともに応援している推しの大学、専門のチャンネルがあれば、大学とOB、在校生が協力して公式に配信できたら面白いなと。
例えば 帝京大学・たむじょーさん、神奈川大学・ポップライン萩原さん、東洋大学・がんばれゆうすけさん、TKDプロジェクトさんといった風に、マラソン芸人だったりランニングYouTuberとして活動している卒業生と各大学のスポーツ新聞、応援団の皆さんとコラボするのも面白いと思います。テレビで全体の流れを把握しながら、各大学の推し情報をチェックすることで、より深く駅伝を応援・観戦できると感じました。レースの合間に各大学同士をオンライン中継で繋(つな)いで、応援合戦もできるかもしれません。
僕は今回は駒大推しのMCでしたが、普段は元に戻って全チーム・全選手の皆さんを全力で応援していきたいですし、感謝の気持ちを込めて陸上界全体に恩返しし続けていきたいです!
駅伝を応援してくださる皆さんへ
今回の全日本大学駅伝に限った話ではありませんが、レース中からレース後まで、SNSやネットニュースのコメントなど、選手の方への応援メッセージをたくさん目にしますよね。駅伝ファンの方が本当にこの日を楽しみにしていたこと、選手の皆さんへの熱い気持ちも伝わってきます。
ただ、中にはついつい熱くなりすぎてしまうコメントもありますし、残念ながら選手が傷ついてしまうようなものも目にすることもあります(もっともそういった方は一部の方だけで、多くの方は応援・激励のコメントをされています)。
思うような走りができなかった選手も、実は故障明けで万全のコンディションじゃなかったり、相当なプレッシャーのかかる舞台で実力を発揮できなかったりする選手もいます。コロナ禍で活動が一部制限され、目に見えないストレスを乗り越えて鍛錬を積み重ねてきたはずです。
思うように走れなかったことは、選手自身が一番悔しいでしょうし一番わかっているはずです。指導者の方からも課題や改善点などコミュニケーションも図られていることでしょう。学生スポーツですし、一生懸命、部活動に取り組んできた選手の皆さんの走りを、結果に関わらずどうか温かい目で見守ってほしいです。
コメントは選手だけでなく、選手のご家族、高校の恩師、友人も目にすると思います。選手のご家族が喜ぶような、元気が出るような、感動するようなコメントだと嬉しいですよね! 投稿される際は「もし自分が選手の立場だったら」「選手のご家族が読んだら」という視点を持つだけで、表現の仕方も変わってくると思います。
大学駅伝に限った話ではありませんが、人が人を応援する社会の方が、明るくて楽しく元気になれますし、ポジティブに現状打破していけるのかなと個人的に思っています! 僕も選手の皆さんやマネージャーの皆さんをこれからもどんどん応援し続けて「応援力」を磨いていきたいです!