いよいよ箱根駅伝予選会! 「M高史的注目校」&とっておきエピソードを!
いよいよあす10月26日、箱根駅伝出場の10枚の切符をかけた予選会が開催されます。今年は43校がしのぎを削ります。
まずは出場資格10000mで34分を切る選手を10人そろえないと、予選会の舞台にも立てません。1kmを3分24秒で走り続けると、34分ジャストになります。駅伝強豪校の選手にとってはペース走のようなタイムですが、マラソン好きな市民ランナーの方にはそのスピード感が分かってもらえると思います。駅伝を本格的に強化していない大学にとっては、このタイムの選手を10人そろえるのは大変です。
実はM高史も、予選会に挑戦していました
10年前の話になりますが、実は僕、本気で予選会を目指していた時期がありました。駒澤大学でマネージャーを務め、卒業後に福祉の仕事に就いた後です。
25歳になった年でした。福祉の仕事をフルタイムで続けながら、音楽療法士の資格を取得するため創造学園大学に通い、陸上部にも入部しました!(※創造学園大学は2013年に廃校になっています)福祉の仕事、音楽療法の勉強、陸上競技と三足のわらじ状態でした(笑)。
学生時代はマネージャーでしたが、卒業してから再び競技を始めたら自己記録も更新し、「選手としてもう1度挑戦してみたい」という気持ちが芽生えてきたんです。恩師である駒大の大八木弘明監督に「仕事しながら勉強して陸上もやります!」と報告すると、驚かれていました。まぁ「芸人になります!」と報告したときの方が、もっと驚かれていましたが(笑)。
当時、創造学園大学陸上部は真也加ステファン監督(現:桜美林大学監督)が指導されていました。
ちなみに当時の出場資格は、前年までの「5000m17分以内もしくは10000m35分以内の公認記録」から「5000m16分30秒以内もしくは10000m34分以内の公認記録」と変更になった年でした。5000mで30秒、10000mで1分の資格記録の短縮! 予選会に出られるかどうかギリギリのチームにとっては、大きなプレッシャーとなりました。さらに資格要件は改定され、現在は5000mの出場資格記録はなく、10000m34分以内が必須です。
結局、その年は創造学園大学では僕も含めて標準記録を9人が突破しましたが、あと1人の突破者が出ず、予選会には出場できませんでした。もちろん、タイムが切れなかった選手を責めるようなことはまったくありませんでしたが、なんとも言えない不完全燃焼の気分だったのを覚えています。
その後、創造学園大学が廃校になったこと、さらに僕が芸人になったことで、予選会に挑戦する機会もなくなりましたが……(笑)。
今回、箱根出場を目指すチームはもちろん、見事出場資格をクリアして予選会に挑むすべての選手のみなさんにも、悔いのない走りをしてほしいなと思います!
今年は箱根予選会の翌週が全日本大学駅伝
今年は箱根駅伝予選会の日程が1週間遅くなったため、城西大学、東京国際大学、明治大学、早稲田大学、日本体育大学の5校は予選会の1週間後に全日本大学駅伝を控えています。ハーフマラソンを走った翌週に8区間106.8kmの駅伝日本一決定戦となるとタフな日程ですが、各大学の戦略にも注目していきたいです。
私、M高史が取材で伺ったチームも出場
「M高史の走ってみました」で取材したチームも出場します。
麗澤大学
山川達也監督は僕と同学年の35歳。高校の教員を経て、麗澤大学のコーチに。そして2017年、監督に就任しました。この3年で22位→15位→12位と着実に順位を上げてきました。エースの国川恭朗選手(4年、美方)は前回の箱根駅伝、関東学生連合チームで4区を走りました。今年の関東インカレ2部ハーフマラソンは7位入賞。チームを引っ張ります。
ちなみに山川監督のお父さんは福井県で「とらい」という蕎麦(そば)屋さんをされています。予選会当日は毎年店を休んで、福井から応援に駆けつけられているそうです。
亜細亜大学
世界陸上男子マラソン銅メダリストである佐藤信之監督のもと、再び箱根路を目指します。関東学生連合チームを経験している田﨑聖良主将(4年、水城)や10000m29分4秒21の記録を持つ上土井雅大選手(4年、純真)を中心に、上級生がチームを引っ張ります。
「多摩川会」で各大学合同の全体練習を終えたあと、プラスアルファでショートインターバルをチーム全員で何本もこなしていたのが印象的でした! 粘り強さにも期待です!
専修大学
長谷川淳監督も僕と同い年です! 僕たちの学年は監督をしている方が多いんですよね!(他には順天堂大学の長門俊介監督、拓殖大学の山下拓郎監督もそうです!)
エースの長谷川柊選手(4年、八海)はコシヒカリで有名な新潟県南魚沼市出身。今年7月のホクレン・ディスタンスチャレンジでは北見大会で13分46秒76、網走大会で13分47秒77と13分40秒台を連発するなど、スピードも充実。全日本大学駅伝関東選考会では日本勢トップと、勝負強さにも磨きがかかっています。
桜美林大学
前述の真也加ステファン監督が指導されています。レダマ・キサイサ選手が3年連続の個人1位なるか!? 今年はケニアからダニエル・カヨウキ選手も入学。1チームにつき留学生は1人しか出場できませんが、普段からカヨウキ選手とトレーニングを積み、ますます強さに磨きがかかったキサイサ選手にも注目です。
ちなみに寮の食事がない休日は、二人でラーメン屋さんにも行くそうですよ! コツコツと力をつけてきた日本人選手にも注目です。
明治学院大学
前回、4年生だった鈴木陸選手が明治学院大学としては初の関東学生連合チームに選出。箱根では9区を走りました。明治学院大学はスポーツ推薦も寮もないという環境です。
「明治学院で走りたい!」という選手たちが集まり、自主性重視の指導を続けてきました。坂上真生主将(4年、専大松戸)を中心に、10番台を目指しています。
立教大学
「M高史の走ってみました」で最初にうかがったのが立教大学でした。今回の予選会は上野裕一郎駅伝監督の初陣となります。2024年の箱根駅伝出場を目標に掲げる立教大学。まずは関東学生連合チームに選手を送り込めるかどうか、楽しみですね。
来年以降は寮も完成し、上野監督がスカウトした選手たちも入学してきますので、ますます期待できますね!
各チームともTwitterやInstagramで情報発信をしてますので、チェックしてみてください! 選手の素顔や普段の様子が分かると、より身近に感じて応援できるかもしれません!
SNS発信の中心となっているのが、各大学のマネージャーさんたちです。予選会までの準備はもちろん、当日も選手と一緒に戦います。予選会は瞬時に部内で情報を共有し、選手へ伝達する情報戦でもあります。
さあ、いよいよ予選会です。選手のみなさんも、マネージャーのみなさんも、メンバーに入れず応援にまわった選手のみなさんも、応援しています!