陸上・駅伝

特集:第54回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝チームエントリー・シード8校編 駒澤大の3連覇か、伝統校の復活か

駒澤大は前回大会でアンカー勝負を制し、2連覇を果たした(すべて撮影・佐伯航平)

11月6日に開催する第54回全日本大学駅伝のチームエントリーが発表されている。8区間106.8kmで競われるこの大会は、例年は13人までが登録されるが、今年も新型コロナウイルスの影響も考慮して16人までの登録となった。この記事では昨年シード権を獲得した8校の登録選手を紹介する。

※資格記録は10月12日提出時時点、各大学の申告による。10000mの資格記録を持たない選手は5000mのタイムを記す。
※11月3日に8区間の配置と補員5人を登録する「メンバーエントリー」が締め切られ、大会当日の朝に「メンバー変更」がある。

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昨年1位 駒澤大学

10月の出雲駅伝を9年ぶりに制した駒澤大学。全日本大学駅伝は出場校最多の14回の優勝を誇り、今大会は3連覇を狙う。7月の世界陸上10000m代表でエースの田澤廉に加え、スーパールーキーの佐藤圭汰、完全復活を遂げた鈴木芽吹など強力な布陣。チームの目標である「学生3大駅伝三冠」へ勢いを加速させる。

田澤廉 (4年、青森山田)27分23秒44
円健介 (4年、倉敷)  29分30秒30
東山静也(4年、高岡向陵)28分56秒27
山野力 (4年、宇部鴻城)28分32秒71
青柿響 (3年、聖望学園)28分20秒42
赤星雄斗(3年、洛南)  30分7秒21
鈴木芽吹(3年、佐久長聖)27分41秒68
花尾恭輔(3年、鎮西学院)28分29秒82
安原太陽(3年、滋賀学園)29分8秒88
篠原倖太朗(2年、富里) 28分41秒13
吉本真啓(2年、世羅)  29分18秒20
亘理魁 (2年、水城)  30分28秒82
伊藤蒼唯(1年、出雲工) 14分9秒16
帰山侑大(1年、樹徳)  29分18秒99
佐藤圭汰(1年、洛南)  13分22秒91
山川拓馬(1年、上伊那農)30分27秒22

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昨年2位 青山学院大学

今年1月の箱根駅伝を大会新記録で優勝を果たした青山学院大学。前回大会はアンカー勝負で駒澤大学に敗れて2位だった。厚い選手層の中でも存在感を放つのが、9月の日本インカレ5000mを連覇した近藤幸太郎。そして復活したエース、岸本大紀の走りにも注目だ。10月の出雲駅伝は4位。全日本大学駅伝では前回大会の悔しさを晴らし4大会ぶり3度目の優勝を狙う。

岸本大紀(4年、三条)   28分23秒71
近藤幸太郎(4年、豊川工科)28分10秒50
関口雄大(4年、豊川)  28分56秒09
中村唯翔(4年、流通経大柏)28分29秒43
西久保遼(4年、鳥栖工)  28分21秒39
宮坂大器(4年、埼玉栄)  28分34秒23
目片将大(4年、須磨学園) 28分53秒40
横田俊吾(4年、学法石川) 28分57秒28
倉本玄太(3年、世羅)   28分45秒97
佐藤一世(3年、八千代松陰)28分50秒56
志貴勇斗(3年、山形南)  28分50秒54
白石光星(2年、東北)   28分49秒65
田中悠登(2年、敦賀気比) 28分46秒51
野村昭夢(2年、鹿児島城西)29分39秒23
黒田朝日(1年、玉野光南) 30分37秒24
塩出翔太(1年、世羅)   13分57秒88

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昨年3位 順天堂大学

前回大会は3位、今年1月の箱根駅伝では2位と躍進した順天堂大学。伊豫田達弥、野村優作、平駿介、四釜峻佑、西澤侑真などトラックでもロードでも結果を出してきた4年生の成長が鍵を握る。7月の世界陸上3000m障害に出場した3年の三浦龍司に加え、新戦力にも期待。前回大会から順位を上げることができるか。

前回大会で順天堂大はアンカーで5位から3位に追い上げ、20大会ぶりにトップ3に入った

荒木勇人(4年、宮崎日大) 28分48秒87
伊豫田達弥(4年、舟入)  28分6秒26
四釜峻佑(4年、山形中央) 28分36秒03
平駿介 (4年、白石)   28分48秒40
西澤侑真(4年、浜松日体) 28分45秒39
野村優作(4年、田辺工)  28分19秒01
堀内郁哉(4年、花巻北)  29分21秒91
石井一希(3年、八千代松陰)28分54秒78
内田征冶(3年、開新)   29分12秒79
斎藤舜太(3年、桐生)   29分37秒26
藤原優希(3年、水島工)  29分27秒90
三浦龍司(3年、洛南)   28分32秒28
浅井皓貴(2年、豊川)   28分45秒31
油谷航亮(2年、八千代松陰)29分49秒70
海老澤憲伸(2年、那須拓陽)29分3秒08

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昨年4位 國學院大學

前回大会でチーム史上最高となる4位でゴールした國學院大学。最終8区では伊地知賢造が区間賞の走りをするなど、8人全員が着実に襷(たすき)をつなぎ、力を発揮した。10月の出雲駅伝では2位と大健闘したが、チームは結果に満足していない。伊勢路で初の頂点を虎視眈々と狙っている。

前回大会でチーム史上最高の4位に入った國學院大。伊地知賢造は8区で区間賞を獲得した

川﨑康生(4年、浜松工) 29分18秒03
坂本健悟(4年、藤沢翔陵)28分54秒53
島﨑慎愛(4年、藤岡中央)28分27秒98
中西大翔(4年、金沢龍谷)28分17秒84
藤本竜(4年、北海道栄) 28分53秒77
伊地知賢造(3年、松山) 28分29秒95
松下裕介(3年、川西緑台)29分26秒30
木村文哉(2年、川越東) 29分25秒29
鶴元太(2年、八千代松陰)29分7秒53
中川雄太(2年、秋田工) 29分34秒08
平林清澄(2年、美方)  28分12秒16
三潟憲人(2年、藤枝明誠)29分20秒81
山本歩夢(2年、自由ケ丘)28分41秒59
青木瑠郁(1年、健大高崎)13分48秒61
上原琉翔(1年、北山)  13分56秒84
嘉数純平(1年、北山)  28分58秒44

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昨年5位 東京国際大学

昨年は出雲駅伝初出場初優勝に始まり、全日本大学駅伝は5位、箱根駅伝も過去最高タイの5位に入り、優勝候補の一角に挙げられる東京国際大学。大黒柱の丹所健や5000mの学生記録を持つイェゴン・ヴィンセントが最終学年を迎え、集大成の走りを見せる。

宗像聖 (4年、学法石川)          29分13秒94
丹所健 (4年、湘南工大付)         28分1秒24
堀畑佳吾(4年、清風)            28分54秒91
ルカ・ムセンビ(4年、仙台育英)       28分20秒09
イェゴン・ヴィンセント(4年、チェビルベレク)27分24秒42
村松敬哲(3年、浜松商)           29分18秒27
林優策 (3年、滋賀学園)          29分43秒85
生田琉海(3年、徳島科技)          29分9秒22
川端拳史(3年、須磨学園)          14分13秒09
白井勇佑(2年、仙台育英)          28分55秒12
冨永昌輝(2年、小林)            29分6秒37
牛誠偉 (2年、浜松商)           29分39秒10
倉掛響 (2年、小林)            29分56秒51
木村海斗(2年、狭山経済)          29分36秒47
岡剛史 (2年、学法石川)          29分39秒97
大村良紀(1年、浜松商)           29分34秒34

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昨年6位 早稲田大学

6月に花田勝彦監督が就任し、新しいチームを作り上げてきた早稲田大学。中谷雄飛(現・SGホールディングス)ら主力を担ってきた先輩たちの卒業後、チームを引っ張るのが10000mで27分台の記録を持つエースの井川龍人だ。前回大会の6位を上回る成績と、自身では大学に入ってからまだとっていない区間賞を目指す。

井川龍人(4年、九州学院)27分59秒74
小指卓也(4年、学法石川)29分42秒82
鈴木創士(4年、浜松日体)28分26秒41
安田博登(4年、市船橋) 29分21秒09
北村光 (3年、樹徳)  29分0秒51
佐藤航希(3年、宮崎日大)29分35秒12
菖蒲敦司(3年、西京)  28分58秒10
辻文哉 (3年、早稲田実)28分54秒74
諸冨湧 (2年、洛南)  30分7秒86
石塚陽士(2年、早稲田実)28分36秒53
伊藤大志(2年、佐久長聖)29分42秒24
伊福陽太(2年、洛南)  30分15秒42
菅野雄太(2年、西武文理)30分19秒19
間瀬田純平(1年、鳥栖工)29分13秒46
山口智規(1年、学法石川)29分35秒47

【前回大会】全日本大学駅伝6位の早稲田大 相楽豊監督「優勝が目標だったので率直に悔しい」

昨年7位 明治大学

前々回の全日本大学駅伝で3位に入り、46回大会(2014年)以来となるトップ3に入った明治大学。前回大会は7位と悔しい結果に。前回大会で出走できなかった櫛田佳希がエントリーし、直近の箱根駅伝予選会で日本選手3位に食い込んだエースの富田峻平を中心に、確実にシード権を獲得し古豪復活への歩みを進める。

漆畑瑠人(4年、鹿児島城西)28分53秒09
小澤大輝(4年、韮山)   28分20秒67
加藤大誠(4年、鹿児島実) 28分56秒81
櫛田佳希(4年、学法石川) 28分19秒77
下條乃將(4年、東京実)  28分47秒86
富田峻平(4年、八千代松陰)28分35秒41
児玉真輝(3年、鎌倉学園) 28分22秒27
杉彩文海(3年、鳥栖工)  28分57秒71
尾﨑健斗(2年、浜松商)  28分54秒19
新谷紘ノ介(2年、世羅)  29分34秒96
鈴木祐太(2年、鎌倉学園) 29分23秒46
曳田道斗(2年、宮崎日大) 28分48秒42
吉川響 (1年、世羅)   29分1秒27
堀颯介 (1年、仙台育英) 28分40秒90
室田安寿(1年、宮崎日大) 30分33秒13
森下翔太(1年、世羅)   30分3秒72

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昨年8位 中央大学

前回大会で10大会ぶりにシード権を獲得した中央大学。今年10月にあった出雲駅伝は9年ぶりの出場で、目標としていた「3位以内」に入った。吉居大和、駿恭の兄弟ランナーや、9月の日本インカレ1500mで2位に入った千守倫央、そして全国高校駅伝2位の経験を持つルーキー・溜池一太など選手層が充実。伊勢路でも伝統校復活の走りを見せつけてくれるに違いない。

中央大は前回大会で8位に入り、10大会ぶりにシード権を獲得した

千守倫央(4年、松山商)   28分15秒40
中澤雄大(4年、学法石川)  29分0秒40
若林陽大(4年、倉敷)    28分42秒02
伊東大翔(3年、国学院久我山)28分59秒59
中野翔太(3年、世羅)    28分0秒86
湯浅仁 (3年、宮崎日大)  28分47秒81
吉居大和(3年、仙台育英)  28分3秒90
阿部陽樹(2年、西京)    28分37秒35
佐野拓実(2年、洛南)    29分38秒24
東海林宏一(2年、山形南)  29分15秒41
山平怜生(2年、仙台育英)  29分3秒57
山口大輔(2年、藤沢翔陵)  29分10秒53
伊東夢翔(1年、国学院久我山)29分15秒62
白川陽大(1年、大塚)    29分4秒02
溜池一太(1年、洛南)    29分21秒62
吉居駿恭(1年、仙台育英)  28分11秒96

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