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アメフト 立命館、全勝守って2位以内が確定

エースRB立川が力強い走りで勝利に導いた

関西学生リーグ1部第6節

11月3日@大阪・キンチョウスタジアム
立命館大(6勝)24-7 京大(2勝4敗)

立命館はこの日の京大戦を終えれば、最大のライバル関学との戦いを残すだけだ。
前節の関大戦では先制点を許した立ち上がりに課題を残したが、京大戦も序盤は苦しい展開になった。京大の最初のオフェンスが止まらない。立命館はライン戦で後手に回り、京大のRBとQBを好きに走らせてしまう。4分22秒かけて75ydを攻めきられ、先制のタッチダウン(TD)を奪われた。

直後の攻撃シリーズを順調に進めた立命館だが、敵陣に入ったところでエースQB荒木優也(3年、立命館守山)のパスが京大ディフェンスに奪われる。第2Qに入り、立命館最初の攻撃は、京大の反則のおかげでゴール前35ydから。この絶好のフィールドポジションをモノにしない訳にはいかない。しょっぱなにQB荒木がTE成田光希(4年、立命館宇治)へのロングパスを通してゴール前4ydへ。最後はエースRB立川玄明(たつかわ・ひろあき、2年、大阪産大付)が力強い走りでTDを奪い、7-7と追いついた。立命館は第2Q10分すぎにもキッカーの多田羅翔吾(しょうご、4年、立命館宇治)が49ydと長いフィールドゴール(FG)を決め、10-7と勝ち越した。

立命館の後半最初の攻撃シリーズで、RB立川が42ydのロングゲインで敵陣へ。ゴール前1ydで第4ダウン1ydの状況になると、立命館はとっておきのトリックプレーを出す。「ロンリーセンター」と呼ばれる隊形をとり、左サイドにブロッカーを集めた。想定外の隊形に出くわしたときはタイムアウトをとりそうなものだが、京大はとらなかった。センターに入ったDL辻井聖大(4年、立命館守山)が左後ろにいたTE成田へトス。これを受けた成田がエンドゾーンに飛び込み、17-7とリードを広げた。繰り出した勝負手を実らせ、立命館が試合の流れを奪った瞬間だった。京大は直後の攻撃で攻めきれず、43ydのFGを狙う。これが右のポストに当たって失敗。試合後、今年復帰した立命館の古橋由一郎監督は「あのFGを外してくれたのがラッキーでした」と振り返った。さらに第4Q2分すぎにRB立川が11ydのTDランを決め、24-7で勝負あった。

DB松山(中央・下)が相手QBへ突き刺さるようなタックル (撮影・篠原大輔)

古橋監督は試合前、チームにほんわかした雰囲気を感じ、全員に目を閉じさせて「何をしにきたのか考えろ」と言ったという。「やっぱり、全然ダメでしたね。元気のないのが、試合にそのまま出ました。こっちのランは通らず、京大のランは通されました」と話した。二つ目のTDをとったトリックプレーに関しては「準備したモノを出せるときに出し惜しみせずに出すだけです」と語った。

この翌日、前節まで立命館と並んで5戦全勝だった関学が関大と引き分け、立命館の2位以内が決まった。ただ2位だと甲子園ボウルの西日本代表決定戦の前に1試合を挟む分、不利だと古橋監督は考えている。
なんとしても最終戦でライバル関学に勝ち、リーグ2連覇を果たしてもらいたい。

あくまでも関学に勝っての全勝優勝を狙う

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